こんにちは。コミュテラスの西垣です。
今日は「唇を巻き込むしぐさ」について
お話ししてみようと思います。
会社のミーティングなどで、
上下の唇を強く押し付けるようにして
固く口を結んでいる人っていますよね。
唇が隠れて消えてしまうくらい
口の内側に巻き込んでいたりするので、
どう見ても楽しんでいたり、
リラックスしているようには見えず、
ネガティブな気分でいることは
容易に想像がつきますが、
具体的には
どんな心理状態の表れなのでしょうか?
また、実際に会社で
そのような表情を見せている人がいたら
どのように対応したら良いのでしょうか?
さっそく見ていきましょう。
唇を巻き込むしぐさが示す心理とは?
唇が消えて見えなくなるほど
上下の唇を内側に巻き込むしぐさは
行動心理学では
精神的なストレスを感じている証で、
強い不快感情の表れとされています。
「目の動きで心理が分かる?」のページで
説明しました通り、
目を閉じるしぐさは、
外界からの不快な刺激を遮断する行為と
されていますが、
上下の唇を内側に巻き込むようにして
固く結ぶしぐさも同様で、
口を閉ざすことで
外界から不快な刺激が入っているのを
拒絶する心理の表れとされています。
たとえば、会社のミーティングで、
上司が部下の発言にダメ出しをした時に
部下が唇を巻き込むしぐさを見せた場合は、
その部下は自分の意見を否定されたことで
上司に対して苛立ちを感じ、
「これ以上あなたの話を聞きたくない」と
心の中で上司のことを拒絶している可能性が
考えられます。
また、ダメ出しをされたことで、
気持ちが不安定になり、
自信を失いかけている可能性もあり、
いずれにしても、その部下が
とてもネガティブな感情を抱いていることは
ほぼ間違いありません。
どのように対応すべきか?
このように、上記のケースでは、
上司からダメ出しをされた部下が
唇を巻き込むしぐさを見せていることから、
その部下は、上司に対して
苛立ちや反発心を抱いていたり、
自信を失って無力感を感じ、
仕事に対するモチベーションが
低下してしまっている可能性があります。
したがって、上司としては、
この状態を、見て見ぬ振りをして
放っておくのは良くありません。
とはいえ、部下が
唇を巻き込むしぐさを見せたからといって、
すぐさまその部下に対して
「何か不満でもあるのか?」と聞くのは
やめておきましょう。
聞き方によっては
不満げな表情を見せていることに
怒っているように感じさせてしまいますし、
もし、その部下が単なる癖で
たまたま唇を巻き込むしぐさをしていたなど
しぐさの解釈が間違っている場合には、
トンチンカンなことを言われて
言いがかりをつけられているように感じ、
不信感を抱くことになってしまいます。
また、仮にしぐさの解釈が合っていて、
実際に不満を抱いていたとしても、
それを指摘された部下は
心を見透かされているように感じて警戒し、
より不快感情が増してしまいますから、
しぐさから読み取った解釈を
相手に伝えるような聞き方をするのは
やめておいた方が無難です。
では、このケースの場合、
上司はどのような対応をするのが
正解なのでしょうか?
まず最も重要なのは、
これ以上ダメ出しするのをやめることです。
そもそも、ミーティング時の
上司が取るべき基本的な態度として、
いくら部下が見当違いの
トンチンカンな発言をしたとしても、
それを頭ごなしに否定するのは禁物です。
自分の意見を無下に否定されたりすると、
部下は今後のミーティングで
発言をしづらくなってしまいます。
ですので、「的外れだな」と思っても、
部下の発言を遮ったり、否定したりせず、
ちゃんと最後まで話を聞くことが大切です。
ですが、この場合は、
既に部下の意見を否定してしまっていて、
唇を巻き込むしぐさを見せていることからも
その部下が不快感情を感じている可能性が
非常に高いわけですから、
まずは部下に不快感情を吐き出させて
それを取り除くことが先決です。
そのためには、部下が感じている
怒りや不満、不安などを話してもらい、
それにしっかりと耳を傾けることです。
もしその場で、それがしづらい場合でも、
絶対に見て見ぬ振りはせず、
後で個別に気持ちを聞き取るなどして
不快感情を取り除くよう
忘れずにフォローするようにしましょう。
そして、その上で
部下に対してアドバイスを与えたり、
指導をしたりするわけですが
その際も、部下がミーティングで
発言した意見を否定したりせず、
「君の企画をさらに良いものするには
どうしたら良いかな?」などと
より深く考えさせる質問をして、
自分で問題点に気づいてもらえるように
仕向けられれば理想です。
まとめ
以上、唇を内側に巻き込む心理について
考察してまいりました。
上下の唇を内側に巻き込むようにして
固く口を結ぶしぐさは
心に不快感情を抱いている表れですので、
このようなしぐさをしている人がいたら
それ以上、不快感情を高めないよう
相手の話にしっかりと耳を傾けて、
不快感情を吐き出させて
取り除くようにすることが大切です。
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