自己紹介のコツや気をつけるべき点を考察

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

この記事を書いている西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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入学やクラス替え、就職、転職など
新しい人間関係がはじまる時に
必ずついて回ってくるのが「自己紹介」ですよね。

ですが、これまでの人生の中で
何度も経験してきているはずなのに

「自己紹介が得意!」という方は
あまり多くないのではないでしょうか?

新しい環境の中に入って
バタバタしている内に
いつも特に準備もせずに自己紹介をし、

結果、思っていたほど上手く話せなくて
何となく苦手意識を持っているという方は
少なくないと思います。

そこで、このページでは
「自己紹介の仕方やコツ」について
考えてみようと思います。

一緒に見ていきましょう。

自己紹介とは何か?

まず、そもそもの話として、
「自己紹介」とは何なのでしょうか?

自己紹介と似たものに
「自己PR」というのがありますが、
それとはどう違うのでしょうか?

自己紹介とは、自分の名前や職業など
大まかなプロフィールを伝えることで、
自分の印象付けをすることです。

一方、自己PRの「PR」は
パブリック・リレーションズの略で、

元々は社会的な繋がりや関係を持つための
コミュニケーションの手段や方法を
指す言葉でしたが、

それが転じて、現在では
「宣伝」の意味で使われていることから、

自己PRとは、自分の長所を伝えて、
それが相手にどのように役立つのかを
理解してもらうことを言います。

つまり、自己紹介は
自分がどんな人間なのかを知ってもらって
その場に溶け込むことを目的に
行われるものなので

聞き手の側も
「この人はどんな人かな?」ということに
注目して聞いていますが、

それに対して、自己PRは
相手に自分の強みや想いをアピールして
自分を売り込むことを目的に
行われるものなので

聞き手の側は
「この人は何ができるか?」について
注目して聞いているということになります。

このように、
自己紹介と自己PRは言葉は似ていますが、
その目的はだいぶ異なります。

したがって、自己紹介や自己PRをする時は
それぞれの目的に応じた情報を
相手に伝えることが大切です。

何を伝えるべきか?

自己紹介をする目的は、
相手に自分がどんな人間なのかを
知ってもらうことです。

ですので、
初対面の相手に知ってもらいたい情報を
伝えることが大切で、

伝えるべき情報は、
自己紹介する相手によって変わってきます。

たとえば、料理教室での自己紹介なら
自分の料理歴や作ってみたい料理について
話すのはアリかもしれませんが、

いくら自分に関する内容だからといって
仕事上の自己紹介で趣味の料理の話ばかりを
長々とするのは好ましくありません。

やはり、仕事上での自己紹介は
部署や担当業務、これまでの経歴など
業務に関する内容をメインにし、

趣味などの話は補足程度に付け足す形で
伝えるようにした方が良いです。

また、あれもこれもと
情報を盛り込み過ぎるのもNGです。

ダラダラといろんなことを話されても
相手はそんなに覚えられませんし、
そもそもそんなに真剣に聞いてくれません。

相手の印象に残るように
自分が伝えたい大事なポイントを絞って
1分以内で簡潔に話すことが大切です。

どのように話すか?

では、自己紹介では
どのように話すのが良いのでしょうか?

自分のことを覚えてもらって
その場に溶け込んで良い人間関係を築くのが
自己紹介をする目的ですから、

聞いている人に好印象を与える
話し方をすることが重要になります。

そのためには、姿勢を伸ばして、
明るい表情で相手をしっかり見ながら、
ハキハキとした声で話すことが大切です。

人は緊張すると
小声で早口になりがちですから、

腹式呼吸を心掛けてしっかり息を吐きながら
ゆっくりと声を張って
話すようにしましょう。

また、上手に話そうと思い過ぎると
余計に緊張してしまいます。

自己紹介の目的は
相手に自分を覚えてもらうことです。

スラスラと流れるように話す
完璧な自己紹介よりも

多少たどたどしくても
一生懸命に話す自己紹介の方が
相手に好印象を残すことが多々あり、

それは私が長年採用担当者として
携わってきた
就職面接の自己紹介でも言えることです。

ですので、あまり気負わずに
落ち着いてゆっくりと話すことを意識して
自己紹介するようにしましょう。

しっかり準備して臨む

就職や転職など面接試験で行われる
自己紹介は別として、

日常的な場面で行われる自己紹介に
しっかりと準備をして臨んだことがある人は
あまり多くないと思います。

ですが、人前の多少なりとも緊張する場面で
その場で内容を考えながら話をするのは
とても難しいことですから、

効果的な自己紹介をするためには
事前にちゃんと準備をして臨むことが
大切です。

具体的には、
これまでの人生で経験したことなど
自分自身に関する情報を
一度すべて棚卸しして、

それらの情報をもとに
自分を紹介する文章を書いてみることです。

棚卸し段階では、以下のような事柄について
まずはあまり深く考えずに
思いつくままに列挙していきましょう。

出身地や学歴、趣味、特技、表彰歴、資格、
学生時代の部活動、経験したアルバイト、
人生観、座右の銘、長所・短所、
仕事への想い、

人から褒められること、幸せを感じる瞬間、
記憶に残っていること、人に負けないこと、
好きなスポーツ、好きなアーティスト、
似ていると言われたことのある有名人、etc.

思いつくままにどんどん書き出していると、
「こんなこと言ったら引かれるかな」
「自慢しているように聞こえるかな」などと
いろいろと思ったりするかもしれません。

ですが、この段階では、
あまり深く考えず、思いつくままに
どんどん列挙していくようにしましょう。

そして、そうして出てきた情報の中から
自己紹介をする相手に応じて
伝えるべき内容を取捨選択して、
自分を紹介する文章を書くのがコツです。

もちろん、先ほども言いました通り、
あれもこれもと情報を盛り込み過ぎるのは
NGです。

いくら自分自身に関する情報だとしても、
それらを羅列して話しているだけでは、
聞き手は飽きてしまいます。

したがって、棚卸しで得られた情報は
どうしても伝えたいことだけを厳選して
文章を作成するようにしましょう。

また、出来上がった文章は
必ず何度か声に出して読んでみてください。

文字として書かれた文章としては良くても、
話し言葉としては分かりづらかったり
リズムが悪くて覚えづらかったりすることは
よくあります。

ですので、必ず声出して読んで練習し、
できれば誰かに聞いてもらって
意見や感想を聞いてみると良いでしょう。

気をつけるべき点

このようにしっかりと準備をして臨めば
良い自己紹介ができる可能性が高まりますが
注意すべき点もあります。

特に自己紹介が苦手だと自覚している方は
以下の3つに気をつけてください。

ウケを狙わない

もともと明るく元気な性格で
ムードメーカー的な人なら良いのですが、

そういうタイプの人でなければ
自己紹介の場で笑いを取ろうとするのは
やめておいた方が無難です。

そもそも自己紹介の場は
まだ周りの人との関係ができていないので
大変スベりやすいシチュエーションです。

相手を軽く微笑ませる程度のエピソードを
さり気なく話すくらいなら良いですが、

あからさまにウケを狙いに行って
スベってしまったりすると、
その後の話にも悪影響が出ますので

よほど自信がある方以外は
笑いを取り行くのはやめておきましょう。

自慢に聞こえる話はしない

よく自己紹介の場で
自分の優れている点や達成した成果などを
詳しく話す人がいますが、

そういった自慢に聞こえるような話は
あまり長々と話さず、
軽く触れる程度にしておきましょう。

自己紹介は自己PRの場とは違いますので、
いくら自分に関する話とはいえ
誇らしげに実績をアピールし過ぎると

相手に「スゴイ人」と思われるどころか
「自信満々で鼻持ちならないヤツ」という
ネガティブな印象を与えかねませんので

自慢に聞こえてしまいそうな話は
少し控えめにしておきましょう。

マニアックな話はしない

サークルやファンの会合など
特定の趣味趣向を持つ人たちの集まりの場で
その趣味に関する熱い想いなどを語って
自己紹介するのは良いのですが、

いくらその趣味が自分の人生や生活に
欠かせないほど重要なものだとしても

学校や職場、合コンなど
いろんな人が集まっている場の自己紹介では
特定の趣味について
あまり熱く語り過ぎない方が無難です。

好きなアーティストや
応援しているプロスポーツのチーム、
飼っている犬や猫など、

自分が好きなことは
他人にも教えて共有したくなりますし、

日頃からその趣味に
どっぷり浸かった生活をしていると
だんだん感覚が麻痺してきて

他の人も当然その趣味に関心があるだろうと
思ってしまいがちです。

ですが、初対面で行われる自己紹介は
第一印象を左右する重要な場面ですので、

趣味に関する話題をする際は
軽く触れる程度に留めておき、
マニアックな話は控えるようにしましょう。

自己紹介の文例

最後に、いくつかの場面での
自己紹介の文例をご紹介しておきます。

以下に挙げるのはあくまでも例で、
この通りに話す必要は全くありませんが

何も無い状態から自己紹介文を考えるのは
大変だと思いますので、

これらの例を参考にしながら
自分なりのエピソードを追加したりして
文章を完成していただければと思います。

大学などに入学時の自己紹介

初めまして、〇〇〇〇と申します。
〇〇県にある〇〇高校出身で、高校時代は
部活で3年間〇〇をやってきました。

趣味は〇〇で、特に〇〇が好きなので
サークルは〇〇に入ろうかなと
思っています。

〇〇が好きな方はぜひ声をかけてください。
よろしくお願いします。

アルバイト先での自己紹介

初めまして。本日からホールスタッフとして
働かせていただくことになりました
〇〇〇〇と申します。

現在、〇〇大学の2年生で、
普段は〇〇のサークルで活動しています。

ホールの仕事は初めてなので
ご迷惑をおかけするかもしれませんが、
早く戦力になれるよう頑張りますので
どうぞよろしくお願いします

新卒の就職面接での自己紹介

本日は貴重なお時間をいただき、
どうもありがとうございます。

〇〇大学〇〇学部4年の〇〇と申します。

大学では〇〇〇〇のゼミに所属しており、
〇〇の研究をしております。

〇〇〇〇をきっかけに
最近は特に〇〇に関心を持つようになり、
〇〇〇〇に取り組んでおります。

学業以外では〇〇のサークルに所属し、
選手として日々汗を流しております。

どうぞよろしくお願いいたします。

転職初日の職場での自己紹介

おはようございます。
本日からお世話になります〇〇と申します。

〇〇県出身の〇〇歳で、
前職では〇〇メーカーで約5年間法人営業を
しておりました。

趣味は〇〇をすることで、
休日は仲間と一緒によく〇〇に出かけます。

この業界は初めてですが、
一日でも早く会社に貢献できるよう
一生懸命頑張りますので、ご指導
ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 

以上、自己紹介の仕方やコツについて
いろいろと考察してまいりました。

新しい環境にスムーズに溶け込んで、
周りと良好な人間関係を築いていくための
お役に立てれば幸いです。