相手の心をつかむ話し方の5つの秘訣とは?

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

この記事を書いている西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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仕事上でもプライベート上でも、
まださほど面識があるわけでもなく
深い話をしたこともないのに

「この人は良い人だな」
「信頼できそうな人だな」
「もっと話をしたいな」などと

会話をしていて
好印象を感じる人っていますよね。

そういう人とは
もっと親しくなりたいと思いますし、

たとえ話をしていて
考えが違ったりすることがあっても
「この人が言うことなら…」と
相手の意見に率直に耳を傾けたり、

前向きな話ができたりして
とても有意義なコミュニケーションが
取れたりします。

では、会話をしていて
相手に好印象を与える人と
そうでない人は何が違うのでしょうか?

このページでは
「相手の心をつかむ話し方」について、

行動心理学に基づいた
おすすめの方法を5つご紹介します。

①相手のタイプに合わせて褒める

人間は誰しも
「他人から認められたい」と願う
承認欲求を持っています。

この「承認欲求」は
社会的動物である人間に備わっている
本能的な欲求で、

多くの人は
「この人は私を認めてくれている」と
感じると

その相手に好意を抱き、
心を開きやすくなる傾向があります。

ですので、相手のことを肯定し、
その人のことを褒めて
承認欲求を満たしてあげると、

相手はあなたに対して好感を抱き、
心を開いてくれる可能性が高くなります。

では、具体的にどのように
相手を褒めれば良いのでしょうか?

詳しくは
感覚タイプに合わせた話し方」の
ページで説明していますが、

NLP(神経言語プラグラミング)という
新しい心理学によると、

人間は五感を通して物事を認識しますが
優先的に使う感覚は人によって違っていて、

  • 視覚優先タイプ(Visual)
  • 聴覚優先タイプ(Auditory)
  • 体感優先タイプ(Kinesthetic)

の3つのタイプに分けられます。

つまり、相手によって
認識しやすい感覚は異なるので、

それぞれのタイプに合った言葉で
声を掛けるようにした方が
より相手の心に響くことになります。

視覚優先タイプの人への褒め言葉

視覚優先タイプの人は
「話が見えない」「未来は明るい」など
視覚的な言葉をよく使う傾向があります。

そういうタイプの人には
「オシャレですね」
「〇〇が似合ってますね」などと

その人の外見や見た目を褒めるのが
効果的とされています。

聴覚優先タイプの人への褒め言葉

聴覚優先タイプの人は
「心に響く」「リズムが良くない」など
聴覚的な言葉を口にする人が多いです。

そういうタイプの人には
「知識が豊富ですね」
「説明が分かりやすいです」などと

その人の知識や知性を褒めるのが
良いとされています。

体感優先タイプの人への褒め言葉

体感優先タイプの人は
「良い感じ」「手応えがある」など
感覚的な言葉を好んで使う傾向があります。

そういうタイプの人には
「いつも優しいですね」
「一緒に居ると落ち着きます」などと

その人の人柄や人間性を褒めると
良いでしょう。

 

このように、相手のタイプによって
伝わりやすい褒め言葉は異なりますので、

それぞれのタイプに合った褒め言葉で
承認欲求を満たしてあげると
相手の心をつかみやすくなります。

②感謝の気持ちを言葉で伝える

「ありがとう」と
感謝の気持ちを言葉で伝えることも
相手の心をつかむのに有効です。

人から感謝されると
承認欲求が満たされますし、

「ありがとう」と言われて
嫌な気分になる人はいませんから

何かをしてもらったり恩を受けた時には
すぐに感謝の気持ちを伝えることを
習慣にすると良いでしょう。

また、感謝の気持ちは
わざわざ口に出して言わなくても
心の中で思っていれば伝わると
考える方もいらっしゃるかもしれませんが、

そういう感謝の気持ちは
自分が思っているほどには
相手に伝わっていないものです。

感謝の「謝」の字は
「言」葉で「射」ると書かれますように

言葉で伝えないと
なかなか相手の心には刺さりませんので、
しっかりと言葉で伝えることが大切です。

感謝の言葉を伝える際のポイントは
出し惜しみをせずに
しっかりと伝えることです。

「何度も言うのはしつこいかな」などと
奥ゆかしく考える必要はありません。

もし「ありがとう」ばかりを連発するのが
気になるようでしたら、

「いつもありがとうございます」
「お心遣いに大変感謝しております」
「とても嬉しく存じます」
「〇〇さんのおかげです」
「いつも頼ってばかりで…」などと

いくつかのフレーズを使って
感謝の言葉を伝えると良いと思います。

尚、感謝の言葉を伝える際には
「〇〇さん、ありがとうございます」などと
相手の名前を付けて言うとより効果的です。

これは心理学で「ネームコーリング」と
呼ばれるものですが、

ネームコーリングの効果については
名前を呼ぶ心理効果のページで
詳しく説明していますので
ご興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

③敬意と思いやりを持って接する

相手に対して
敬意や思いやりを持って接することも
とても大切です。

人は自分が大切に扱われていると感じると
承認欲求が満たされて
その人に心を開きやすくなりますので、

敬意や思いやりを持って接することは
相手の心をつかむことに繋がります。

とはいえ、上辺だけ礼儀正しくしたり、
優しい言葉をかけたりしても
そういう見せかけの姿勢は長続きしませんし
いずれ相手に見透かされます。

ですので、相手のことを
自分とは違う一人の人間として認めて、
尊重することが大切です。

たとえば、相手の意見や考え方が
自分と違っている時や

相手と何かやり取りをしていて、
自分が期待していたのと
まったく違った反応が返ってきた時など、

ついついイラッとしたり
失望したりしてしまいがちですが、

そういった時でも
相手が自分とは異なる他者であることを
まずは冷静に受け止めて、

しっかりと相手の意見に耳を傾けながら
必要に応じてゆっくりと穏やかに話しながら
自分の考えを伝えることが大切です。

※相手の話への耳の傾け方については
「アクティブリスニングの教科書」
詳しく説明していますのでよかったらご覧ください。

尚、こうした態度は
誰に対しても心がけることが大切です。

社内の同僚に対する態度は普通なのに
居酒屋に行くと店員さんに
横柄な態度を取ったりする人がいますが、

相手によって態度をコロコロと変える人は
誰からも信用されません。

もちろん相手との関係性によって
言葉遣いが変わることは当然ありますが、

敬意や思いやりを持って接するという
根本的な姿勢は誰に対しても同じように
心がけるようにしましょう。

④笑顔で話す

笑顔で話すことは
コミュニケーションの基本です。

言葉はとても大切ですが、
それに感情がこもっていないと
相手の心をつかむことはできません。

よく作り笑いのことを
「目が笑っていない」と言ったりしますが、

特にコロナ禍の現在においては
目が笑っていることがとても重要です。

マスクをしていると
あまり感情を表に出さないタイプの方は
より無表情に見えてしまいますので

目の表情を意識して
相手に笑顔を見せるようにしましょう。

⑤相手の右側から話しかける

相手に何かをお願いしたり
込み入った説明をする場合には
右側から話しかけるのがおすすめです。

ご存知のことと思いますが、
人間の脳は右脳と左脳に分かれていて

右脳は、音や空間を認識して
直感的に考える働きを担うのに対し、

左脳は、言語を理解し、
会話をしたり、論理的に考える働きを
担っています。

そのため、相手に何かを依頼したり、
複雑な事情を説明したりする場合には

左脳に繋がっている右耳の側から
話しかけるようにすると
相手の理解力が高まるとされています。

必ずそうしなければ
ならないわけではありませんが、

会社で重要な報告をしたりする際は
なるべく上司の右側から話しかけた方が
効果的ですので、試してみてください。

 

以上、相手の心をつかむ話し方をテーマに
おすすめの方法を紹介してまいりました。

相手とより良い人間関係を築くための
参考にしていただければ幸いです。