相手のタイプに合わせて話し方を変える

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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このページでは
「感覚タイプに合わせた話し方」をテーマに
お話しをしていこうと思います。

私たち人間は、「五感」を通じて
身の回りの物事を認識していますが、

どの感覚が強く感じられるかは
人によって違いがあります。

そのため、
相手と上手くコミュニケーションを取るには
その人が主にどの感覚を使って
認識しているタイプなのかを見定め、

そのタイプに合わせた伝え方で
コミュニケーションを取ることが
大切になります。

では、具体的に
私たちにはどのような感覚タイプがあって、

どうやって相手のタイプを見定めて、
それに合わせたコミュニケーションを取れば
良いのでしょうか?

さっそく見ていきましょう。

VAKタイプとは

私たち人間は、視覚・聴覚・
触覚・臭覚・味覚といった五感を通じて
物事を認識していますが、

優先的に使う感覚は
人それぞれ違っています。

ですので、視覚を優先的に使う人と
聴覚を優先的に使う人とでは、

たとえ同じ言葉をかけられたとしても
人によって受け止め方が
大きく変わってきたりします。

実践的な心理学として知られる
NLP(神経言語プログラミング)では

人が外部の世界を認識する時に使う
感覚のことを「表象システム」と呼び、
以下の3つのタイプに分類しています。

∨(Visual):
視覚を優先して情報を認識するタイプ

A(Auditory):
聴覚を優先して情報を認識するタイプ

K(Kinesthetic):
体感覚を優先して情報を認識するタイプ

つまり、私たち人間は
人によって優先して使う感覚が異なっていて

・目に見えるものが優先されるタイプ
・聞こえるものが優先されるタイプ
・体で感じるものが優先されるタイプ

の3つに分類することができ、

相手が優先的に利用している感覚に訴えれば
よりコミュニケーションが
取りやすくなります。

VAKタイプの特徴・見分け方

では、VAKタイプは
どのように見分ければ良いのでしょうか?

それぞれのタイプには
どんな特徴があるのか見ていきましょう。

Vタイプ(視覚優先)

目に見えるものが優先されるタイプなので、
このタイプの人がよく使う言葉は、

「話が見えない」「未来は明るい」
「視点を変える」「ぼんやりしている」など
視覚的な要素を含むものが多いです。

話すスピードが早く、
頭に浮かんだ映像を次々と話すので、
話があちこちに飛びがちな特徴があります。

また、話をしている時や質問をされた時に、
黒目が上に動くことが多いです。

相手の服装やしぐさなど、
目に見える要素に注目する傾向があります。

Aタイプ(聴覚優先)

聞こえるものが優先されるタイプなので、
このタイプの人がよく使う言葉は、

「リズムが悪い」「…のように聞こえる」
「いい響きだ」「聞き捨てならない」など
聴覚的な要素を含むものが多いです。

話すスピードは普通ですが、
言葉や言い回しにこだわりながら
理路整然と論理的に話す特徴があります。

また、話をしている時や質問をされた時に、
黒目が横に動くことが多いです。

相手の話し方や言葉遣いなど
耳で聞く要素に注目する傾向があります。

Kタイプ(体感覚優先)

体で感じるものが優先されるタイプなので、
このタイプの人がよく使う言葉は、

「いい感じ」「手応えがある」
「気持ち悪い」「腑に落ちる」など
感覚的な要素を含むものが多いです。

感覚から音場に変換しながら話すので、
話すスピードはゆっくりで、
話の中に気持ちや感触などの
感想を盛り込むことが多い特徴があります。

また、話をしている時や質問をされた時に、
黒目が下に動くことが多いです。

相手の雰囲気やフィーリングなど
感覚的な要素に注目する傾向があります。

VAKタイプには
それぞれ上記のような特徴がありますので、

相手の話し方や注目する点などから
その人のタイプを見定めるようにすると
良いでしょう。

VAKタイプ診断テスト

尚、自分がどのタイプなのか
よく分からないという方は、
以下のテストで確認することができます。

普段の自分を思い浮かべながら
チェックしてみてください。

VAKタイプ 自己診断テスト

質問①:よく使う言葉はどれですか?

a:「はっきりしている」
b:「自分はこう思う」
c:「これは気になる」

質問②:会話をする時どこをよく見ますか?

a:上を見がち
b:キョロキョロしがち
c:下を見がち

質問③:どんな授業が好きでしたか?

a:教科書や黒板を見る
b:先生の話を聞く
c:黒板に書かれた板書を書き写す

質問④:海と聞いて思い浮かべるのは?

a:海岸から海を眺めている様子
b:波の音やカモメが鳴く声
c:海を泳いでいる様子

質問⑤:次の中で好きなことは?

a:映像を見ること
b:音を聴くこと
c:体を動かすこと

診断結果

aが多い人:∨タイプ(視覚優先)
bが多い人:Aタイプ(聴覚優先)
cが多い人:Kタイプ(体感覚優先)

各タイプに合った話し方・伝え方

相手のタイプを見分けることができたら、
そのタイプに合った話し方で
コミュニケーションを取りましょう。

たとえば、営業先の担当者に
自社の製品を説明する場合は、

相手の担当者が∨タイプなら、
図や表、画像を使って説明するようにし、

Aタイプなら、
ハキハキした声で自社の商品のメリットを
論理的に説明するようにし、

Kタイプなら、
サンプル品を触ってもらいながら
説明すると効果的です。

 

また、会社の同僚を褒める場合は、

相手が∨タイプなら、
「さわやかですね」「おしゃれですね」
「〇〇が似合っていますね」などと
その人の見た目を、

Aタイプなら、
「分かりやすい説明ですね」
「さすが知識が豊富ですね」などと
その人の知性や論理性を、

Kタイプなら、
「優しいですね」
「あなたがいると明るくなります」などと
その人の人間性を褒めると効果的です。

このように、
人はVAKのタイプによって
伝わりやすい表現が異なりますから、

その人のタイプに合った話し方で
コミュニケーションを取るようにすると
良いでしょう。

 

以上、相手の感覚タイプに合った
話し方についてお話してまいりました。

円滑なコミュニケーションを取るための
ご参考にしていただければ幸いです。