人に嫌われる話し方にはどのようなものがあるか?

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

この記事を書いている西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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今日は「人に嫌われる話し方」について
考えてみたいと思います。

プライベートでも仕事でも
会話は人とコミュニケーションを取る際に
とても重要な役割を果たしますよね。

人間は言葉を使って
お互いに意思の疎通を行う動物ですから、

相手と心地よく会話をすることは
良好な関係を築いて快適な生活を送る上で
非常に大きな意味を持ちます。

ところが、
私たちの日常生活をよく見てみると、

「話し方」が良くないために
相手に不快な印象を与えてしまい、

ちゃんと話を聞いてもらえなかったり
上手くコミュニケーションが
取れなかったりすることが結構あります。

会話の「内容」が噛み合わなくて
相手と関係が築けないのならまだしも、

単に「話し方」の問題で
せっかくの関係を築き損ねてしまったら
もったいないですよね。

そこで、このページでは

人と会話をする際に
相手に不快な印象を与えがちな話し方を
5つ取り上げて解説してみようと思います。

一緒に見ていきましょう。

①ネガティブな話をする

職場や飲みの席などで
仕事の愚痴をこぼして嘆いたり、
上司や同僚の悪口ばかり言っている人って
結構いたりしますよね。

愚痴や嫌いな人の悪口を言うと
喋っている本人はイヤな気分が発散されて
一時的にスッキリしますし、

時にはその話題で
場が盛り上がったりすることもありますが、

そういったネガティブな話が続くと
聞かされている人はだんだん疲れてきて
不快な気分になっていきます。

つまり、ネガティブな話をすることは
自分のマイナスの感情を
相手に分け与えていることに他ならず、

自分のイヤな気分が軽くなる分だけ
相手に精神的な負担をかけていることに
なりますから、

相手の気持ちを考えていない
かなり自己中心的な行為ということが
言えます。

もっとも、かくいう私も
若い頃には友人に仕事の愚痴などを
聞いてもらったりしたことがありますので、

エラソーなことを言える立場では
まったくないのですが、

相手に嫌がられたり、
避けられたりしたくなければ、

聞かされる側の気持ちを考えて
愚痴や悪口などのネガティブな話題は
口にしないように気を付けましょう。

②自分の話ばかりする

自分の話ばかりするのも
人に嫌がられる話し方の一つです。

人間は誰でも多かれ少なかれ
他人から認められたいと思う「承認欲求」を
持っているものですが、

自分の話ばかりをする人は
こうした承認欲求や自己顕示欲が強く、

周りから注目してもらいたかったり、
「すごい!」と認めてもらいたくて
ついつい自分のことばかり喋ってしまう
傾向があります。

ですので、話している本人は
自分のことをアピールしているつもり
だったりするのですが、

聞かされている方は
「この人は自慢話をしたいだけなのかな」
だんだん相手の話にウンザリしてきて
不快に感じるようになります。

もちろん、自分の話をしてはいけないと
言っているわけではありません。

たとえば、あえて自分の方から
自分のプライベートな情報を話すことで

それと同等の情報を
相手に話してもらうように仕向ける
「自己開示」のテクニックは

相手と初対面で話が弾まない時などには
とても有効だったりします。

ですが、その場合も、自分の話をするのは
あくまで会話のキッカケや糸口を
つかむことが目的ですので、

会話が軌道に乗り始めたら
自分の話をするのはほどほどにして

相手に興味を持っていることを示すために
質問をしたりしながら
聞き役に回ることをおすすめします。

③「でも」「いや」が口ぐせになっている

人と話をする時に
「でも、それって…」とか
「いや、私は…」といった感じで

「でも」や「いや」などの否定語を
必ず冒頭に付けて話す人って
結構いたりしますよね。

で、そういう人の話を最後まで聞いてみると
別に相手の意見を否定する内容でも
なかったりして

単なる口ぐせとして
「でも」や「いや」を使っている人が
案外と多かったりするようです。

ですが、
こういった「否定語から入る話し方」は
たとえ本人にその意図が無くても

ずっとそれを聞かされている相手は
常に自分の話を否定されている気持ちになり
会話を続けるのがイヤになってきます。

先ほどお話しした通り、
人間は誰しも「承認欲求」を持っているので

自分のことを認めてくれない相手に対して
本能的に不快な感情を抱き
避ける傾向があります。

したがって、相手と良好な関係で
お互いに気分良く会話をするためには、

「でも」や「いや」などの否定語を
文頭に付けて話すのが癖になっている方は
直すようにした方が良いと思います。

④腕や脚を組んで話す

腕や脚を組んで会話をするのも
相手にあまり良い印象を与えません。

そもそも腕を組む行為は
心理学的には相手に対する警戒心の表れと
されていますので、

もしあなたが人と会話をする時に
腕を組んで話をする癖があるようでしたら

あなたは警戒心が強いタイプで
相手に本音や本心を悟られるのを
無意識に恐れているのかもしれません。

こういった相手に対する警戒心は
たとえ相手が心理学を知らなくても
感覚的に伝わるものですから、

相手はあなたが腕を組んでいるのを見て
拒絶されているように感じるのです。

また、脚を組んで話す行為は
欧米では「敵意がないことを示す」として
好意的に捉えられるようですが、

日本では横柄な態度に見えて
不快に感じる人が多く、
一般にマナー違反と捉えられがちです。

ですので、
少なくとも日本人と会話をする時には

腕を組んだり脚を組んだりして話すのは
相手に不快な印象を与える可能性があるので
やめておいた方が良いでしょう。

⑤目を合わさずに会話をする

よくビジネスマナーの研修などで
「相手の目を見て話しましょう」と
教えられることがありますよね。

たしかに、話し相手がこちらの顔を見ず
ずっと目線をそらしたままだったら

「話を聞いていないのかもしれない」とか
「もしかして嫌われているのかも」などと
不安や不快感を抱いてしまいますよね。

特にコロナ禍の現在では
マスクをして会話をすることも多く
表情が見えづらいですから

相手と目を合わせて話をすることは
より一層重要になってきます。

とはいえ、相手の目を見て話すのって
実は結構難しかったりしますよね。

私は「相手の目を見なきゃ」と意識すると
何だかぎこちなくなって
余計に相手の目を見られなくなって
しまいます。

ですが、相手の目は
ずっと見続ける必要はありません。

むしろ相手の目をずっと見続けるのは
威圧的な印象を与えかねませんから
たまに見るくらいで十分です。

おすすめなのは、顔や胸元など
相手の上半身全体に目線を向けておいて
たまに目を見ることです。

相手の目から目線を外す際は
横に外すと拒否している印象を与えて
しまいますので、

胸元や机の上に置かれた手などに
ふと視線を落とす感じで
縦に外すようにしましょう。

また、自分が話している時よりも
相手の話を聞いている時に
より多く目を合わせるのが効果的です。

先ほども言いましたが、

自分が話している最中に
相手がこちらを見ていないと
「ちゃんと話を聞いているのかな」と
不安になりますから、

「しっかり話を聞いていますよ」と
相手にアピールするためにも

話を聞いている時に
より多めに目を合わせることを
心がけると良いでしょう。

 

以上、人と会話をする際に
相手に不快な印象を与えがちな仕草や態度、
口ぐせについて考察してまいりました。

こうした「人に嫌われる話し方」は
多くの人が程度の差はあれ
感覚的に理解していたりするものですが、

上記で紹介した5つの例は
心理学的な裏付けもありますので

心当たりがおありの方は
ぜひご自身の話し方を見直す際の
ご参考にしていただければ幸いです。