こんにちは。コミュテラスの西垣です。
今日は「顔を触る心理」について
お話してみようと思います。
誰かと話をしていて、
相手のするしぐさが気になることって
ありますよね。
たとえば、額に手を触れたり、
鼻を擦ったり、頬に手を当てたりと
しきりに自分の顔を手で触りながら
会話をする人って
たまにいたりすると思います。
こういった顔を触るしぐさは、
ただ単にそういう癖の持ち主だったり、
その時にたまたま
顔が痒くて触っているという場合も
もちろんあったりしますが、
その人が心の中で密かに抱いている感情の
表れである場合もあります。
そこで、このページでは
行動心理学の観点から
会話中に顔を触るしぐさには
その人のどんな心理が隠れているか?
そして、
そのようなしぐさを見せている人には
どのように対応したらよいか?
について、
具体的なシチュエーションを挙げながら
考えてみたいと思います。
さっそく見ていきましょう。
顔を触るのはどんな心理の表れか?
誰かと会話をしている時に
自分の顔を手で触れるしぐさは、
心の中に不快な気持ちや感情を
抱いていることの表れと
行動心理学では考えられています。
不快な気分や感情を和らげるために
無意識に自分の額や鼻、頬などに手を触れて
心を落ち着かせようとしているとされ、
こうしたしぐさのことを
専門用語で「なだめ行動」と言います。
したがって、会話中に顔に触るのは、
心の中に不快な気持ちや感情を抱いていて、
それをなだめようとしている証と
考えられるわけですが、
「不快な感情」と言われても
ザックリとし過ぎてピンと来ないですよね。
そこで、具体的なシーンを例に挙げて
考えてみたいと思います。
<状況>
あなたは会社の昼休みに
いつものように仲の良い他部署の同僚と
一緒にランチを食べています。
同僚が何だか浮かない顔をしているので
話を聞いてみると、
先輩社員から「取引先の都合で
プレゼンが急遽明日に変更になったから、
午後は資料を作成を手伝ってほしい」と
仕事を頼まれてしまい、
それを手伝うことになると、
定時に帰れなくなってしまいそうなのを
嫌がっているようです。
そして、あなたが
「今日の夜、何か予定でもあるの?」と
同僚に尋ねたところ、
「突然言われても、やる気が出なくて」
との返答だったので、
あなたは、
「きっと大事なプレゼンなんだろうね。
いつもちゃんと定時で帰れてるんだし、
たまには残業して手伝ってあげたら?」と
アドバイスしました。
すると、その同僚は
「わかった」と言いながら、頬に手を当て、
姿勢を後ろに反り返しました。
<考察>
このケースでは、
同僚が自分の顔(頬)に手を触れながら
姿勢を後ろに反り返らせていることから、
あなたの意見を不快に感じ、
拒否的な感情を抱いている様子が窺えます。
「わかった」と納得の返答をしたのは、
仲の良いあなたの顔を立てるために
とりあえず言っているだけと思われ、
「これ以上話をしてもダメだ…」と思って、
話を終わらせようとしているものと
考えられます。
どのような対応をするべきか?
では、このようなケースの場合、
あなたはどのように対応するのが
正解なのでしょうか?
上記で考察した通り、この同僚は
顔を触るというなだめ行動をしながら、
同時に姿勢を後ろに反らしていますので、
あなたの意見に対して
不快感を抱いている可能性が高いです。
ですので、あなたの考えを
相手に押し付けるような言い方はせず、
意見を言った後には、
「あなたはどう思う?」などと
相手の意見を必ず聞くようにしましょう。
もしかすると、
その同僚はただ話を聞いて欲しかっただけで
アドバイスが欲しかったのではないかも
しれません。
その同僚があなたに対して
何を求めているのか冷静に考えて、
もしあなたが自分の考えを伝えた時に、
相手が額や鼻、頬など
顔を触るしぐさを見せた場合は、
それ以上は意見やアドバイスを伝えるのを
ストップさせた方が良いでしょう。
以上、「顔を触る心理」をテーマに、
会話中に顔を触るしぐさには
その人のどんな心理が隠れているか?
また、そのようなしぐさを見せている人には
どのように対応すべきか?
について、
会社の同僚とのランチのシーンを例に
考察してまいりました。
顔を触るしぐさは
なだめ行動の中でも気づきやすいため、
相手が不快感情を抱いていることに
いち早く気づくことができるという
メリットがあります。
相手にこうしたしぐさが見られた時は
なぜ不快な感情を感じているのかを考えて、
関わり方を変えることが重要です。
より円滑なコミュニケーションを取るための
ご参考にしていただければ幸いです。