こんにちは。コミュテラスの西垣です。
(私のプロフィール、取得資格一覧)
昨日は、
「職場コミュニケーションの基本」について
お話しをいたしました。
今日は、もう少し内容を絞って、
「上司や同僚との接し方」について
お話ししようと思います。
上司との話し方や態度に失礼があると、
あなたは知らずしらずの内に
上司から疎んじられ、
その結果、仕事が評価されず、
出世や昇進に悪影響を及ぼしてしまう
可能性があります。
また、同僚に対しても
ぞんざいな話し方や振る舞いをすれば、
信頼関係が損なわれて、
仕事がスムーズに進められなくなってしまう
怖れもあります。
このように、
上司や同僚との接し方を誤ってしまうと
職場での人間関係が悪くなり、
仕事に悪影響をもたらすことに
なってしまいますから、
上司や同僚との正しい接し方を
身に付けることは、
社会人としてとても重要です。
どういった点に気を付ければ良いのか、
さっそく見ていきましょう。
話しかけるタイミングを計る
職場での会話における
大切なマナーの一つに、
「話しかけるタイミングを気遣う」
ということが挙げられます。
職場では、誰もが
それぞれ自分の仕事をしているわけですが、
仕事中に話しかけられて
作業を中断させられてしまうと
元のペースに戻るのに時間がかかり、
予定が狂ってしまいます。
人から話しかけられることの多い職種や
立場の人は、
立て続けにいろんな人から話しかけられて、
自分の作業が一向に進まず、
フラストレーションを溜めていることが
しばしばあります。
ですので、
特に多くの部下を抱えている上司に
話しかける時には、
上司の様子をよく観察して、
話しかけるタイミングを計ることが
大切です。
具体的には、
忙しくなさそうなタイミングを見計らって、
「今、5分ほどお時間よろしいですか?
〇〇の件についてなのですが…」と、
その話にかかる所要時間と用件を
伝えるようにします。
そうすれば上司は、
所要時間と用件の緊急性を考慮して、
その場で話をすべきかどうかを
判断しやすくなります。
上司といえども感情を持った人間ですから、
フラストレーションが溜まっている時に
話しかけてしまうと、
本来ならスムーズに行く話も、
進まなくなってしまうことがあります。
ですので、
忙しそうな上司に話かける際には、
話しかけるタイミングを計ることが
とても重要になります。
失礼にあたる相槌に気をつける
上司や先輩と会話をしている時、
「しっかりと話を聞いていますよ」という
姿勢を表すために
頷いたり、相槌を打ったりしながら
話を聞いたりすると思います。
頷いたり、相槌を打ちながら
相手の話を聞くことは
コミュニケーションにおいて
とても大切なことです。
実際、会話術を学ぶ研修や本などでは、
相槌の「さしすせそ」というものが
よく紹介されたりします。
さ:さすがですね
し:知らなかったです
す:素敵ですね
せ:センスがいいですね
そ:それはすごいですね
相手の話を聞きながら、
こうした言葉で相槌を入れることで、
「この人はちゃんと
話をきいてくれているな」と
話し手に感じさせて、
気分よく話をしてもらうというわけです。
ですが、相槌は打ち方によっては、
相手に不快感を与えてしまうことが
あります。
たとえば、「はいはい」などのような、
同じ言葉を繰り返す相槌は、
相手を小バカにして、聞き流しているような
印象を与えてしまうので、
絶対にしないようにしましょう。
また、わりとよく使ってしまいがちですが、
「なるほど」と相槌を打つのも、
注意が必要です。
「なるほど」は、
上から目線の印象を与えるため、
経験の浅い人から「なるほど」と
分かったような言い方をされると、
不快感を覚える人がいます。
ですので、上司や先輩と会話をする際は、
「なるほど」と相槌を打たないように
気をつけてください。
カドを立てずに指示や依頼を断るコツ
会社で仕事をしていると、時に上司から
無理難題を押し付けられたりすることが
あるかもしれません。
もちろん、自分にとっては
無理難題に思えても、
客観的に見れば
そうでない場合もありますから、
上司からの指示には
基本的には従うべきです。
ですが、現実的に、どう考えても
ムチャな仕事をやるよう指示される場合も
あるかもしれません。
そうした場合には、
その場に流されて安請け合いしてしまうと
後で大きなトラブルになりかねませんから、
依頼をされた時に
しっかりと断らなければなりませんが、
単に「無理です。できません」と言って、
無下に断ってしまったら、
当然カドが立つことになります。
このような時には、
「申し訳ございませんが…」のような
「クッション言葉」を添えるようにすると
ソフトな印象で断ることができますが、
それに加えて「DESC法」を使うと
より効果的に相手の指示や依頼を
断ることができます。
DESC法とは、相手の感情に流されずに
自分の意見を相手に伝える
コミュニケーション技術のことで、
「DESC」は
以下の英単語の頭文字を表しています。
D:Describe(描写する)
E:Explain(説明する)
S:Suggest(提案する)
C:Choose(選択肢や代替案を提示する)
この4つの流れに沿って話をすれば、
自分の意見を効果的に伝えて、
相手の指示や依頼をカドを立てずに
断りやすくなります。
たとえば、
忙しい時に別の仕事を依頼された場合は、
以下のように断ります。
現在、本日20時が納期の
A社の仕事をしておりまして、(描写)
手一杯で余裕がありません。(説明)
申し訳ありませんが、他の方にお願いして
もらえますか?(クッション+提案)
もし明日以降でもよろしければ、
対応することは可能です。(代案を提示)
このように、DESC法を使えば、
自分の意見を効果的に伝えて、
相手の依頼を断ることができますので、
困った時はぜひ試してみてください。
的外れなアドバイスの聞き流し方
上司や先輩からのアドバイスは
有益でありがたいものですが、
的外れなアドバイスをされて
困ってしまう時もあるかもしれません。
現代は時代の流れが早く、
状況が目まぐるしく変化しますから、
上司や先輩の時代には有効だったとしても
今の時代では通用しないことって
結構あったりするんですよね。
ですが、たとえ的外れであっても、
上司や先輩は良かれと思って
アドバイスしてくれているわけですから、
「いや、今はそんな時代では
ありませんから…」などと
端から聞く耳を持たないような態度を
示してしまうと
相手の気分を害して、
後々厄介なことになってしまいかねません。
したがって、こういう場合は
たとえ相手のアドバイスが的外れだなと
思っても、
「貴重なアドバイスありがとうございます。
参考にさせていただきます」と
とりあえず聞いたふりをしておきましょう。
このように、相手の顔を立てて、
聞き流しておくのも
社会人としての大切なマナーです。
そうやって、アドバイスを聞き入れた感じで
話を終えてしまえば、相手もそれ以上は
何も言ってこないはずです。
ですが、そうやって聞き流してしまうと、
もし後でアドバイスを実践したかどうか
聞かれたらどうしようと
思われるかもしれません。
そこまで聞いてくる人は
実際にはあまり多くないと思いますが、
もしそう聞かれた場合は、
「実はいろいろと考えてしまって、
まだできていないんです。
ご相談してもよろしいでしょうか?」などと、
相談を持ちかけるカタチで
返答するようにしましょう。
そうすれば、上司や先輩に
「オレのアドバイスを無視した」と
思われずに済みます。
以上、「上司や同僚との接し方」について
説明してまいりました。
上司や同僚と良好な関係を築いて、
快適に仕事を進めるための
ご参考にしていただければ幸いです。
明日は「部下や後輩への接し方」をテーマに
お話しいたします。
ご興味のある方は、
併せてご覧いただけると幸いです。