手を後ろで組むのはどんな心理の表れか?

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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今日は「手を後ろで組む心理」について
お話してみようと思います。

人と話をしている時に
手を体の前で組んで話をする人がいる一方、
後ろで組む人がいたりしますよね。

一般に、手を体の後ろで組んで話をするのは
相手に対して失礼な態度とされるため、

会社で上司と会話をする時に
手を後ろに組んで話をするのは
ビジネスマナー違反と捉えられますし、

接客業の人は、手を後ろで組むのはNGで、
お客さんと話をする時には
手を体の前で組むのが基本とされます。

たしかに、手を体の後ろで組むと
自然と胸を張って体を後ろに反らす姿勢に
なりますから、

ちょっと横柄で偉そうなポーズに
見えてしまったりしますよね。

ですので、接客業の人は
お客さんに失礼な印象を与えないように
手を体の前で組むようにしているわけです。

ですが、これは仕事として、
意識的に手を後ろで組まないように
しているわけですよね。

私たちが普段の生活で無意識にしている
手を体の後ろで組むしぐさには、
どんな心理が隠されているのでしょうか?

また、手を後ろで組んでいる人には
どのように接するのが良いのでしょうか?

一緒に見ていきましょう。

手を後ろで組むのはどんな心理の表れか?

行動心理学の研究によると、
手を体の後ろで組むしぐさは、

相手のことを警戒していたり、
信用していない時に表れやすいポーズと
されています。

手を隠すのはどんな心理?」のページで
説明しています通り、

手は人間の体の中でも
心の状態をとてもよく表現する部位ですので

手を後ろで組むしぐさは、
自分の手を相手に見られないように
体の後ろに隠すことで

自分の心の内を相手に悟られないように
注意している気持ちの表れと考えられます。

ですので、このしぐさは
初対面の人など、相手のことがよく分からず
警戒している時によく見られますし、

親しい間柄の相手であっても、
何か聞かれたくないことを追求されたり、

隠し事をしていたり、嘘をついている時に
無意識にしてしまうしぐさだったりします。

どのように接したら良いか?

では、手を後ろで組んでいる人には
どのように接するのが良いのでしょうか?

上記で説明しました通り、
手を体の後ろで組むしぐさは
あなたのことを警戒している表れですから、

まずは相手のあなたに対する警戒心を
解いてもらうことが重要です。

そのためには、笑顔を見せたり、
共通の話題を振って話しかけたりして、
相手をリラックスさせるようにしましょう。

そして、この時には、
あなた自身も手を後ろに組んだりせず、
相手にしっかり見せるようにしてください。

そうすることによって、相手に対して
心を開いている印象を与えることができ、

あなた自身をフレンドリーな人物に
見せることができるので、
警戒心を解いてもらいやすくなるからです。

また、相手をリラックスさせるには、
その人に話をさせて
しっかりと聞くことも効果的です。

相手に話をさせるように仕向けて、
その話にしっかりと耳を傾けるようにすれば
相手はどんどん心を開いていきます。

そのためには、
アクティブリスニング(積極的傾聴)の
テクニックを使うと良いでしょう。

現在、当サイトでは
『アクティブリスニングの教科書』
無料でプレゼントしていますので、
よかったら参考にしてみてください。

 

ところで、会話をしている途中で
相手が急に体の後ろで手を組み出した場合は
どうしたら良いのでしょうか?

それまではこちらに手を見せていたのに、
急に手を後ろに組んで
見えない位置に隠したということは、

その直前に話した話題が
自分に都合の悪い内容だったりして
警戒心を抱くようになったと考えられます。

たとえば、恋人と喫茶店でデートをしていて
あなたが「昨日夜、どこ行ってたの?」と
尋ねたとします。

その時に相手が
「先輩に飲みに誘われて…」と言いながら
椅子の後ろに手を回して組んだりしたら、

相手はあなたの不意の質問に戸惑って、
「何か疑われているのでは?」と
警戒心を抱いていると思われます。

そして、特にその時に、
椅子の背もたれに背中を押し付けて
体を仰け反らせる姿勢を取った場合は、

相手から距離を置きたい、
その場から離れたいという心理の表れと
考えられ、

何かやましいことがあったりして
咄嗟にウソをついて言い訳している可能性が
考えられます。

 

このように、会話中に手を後ろに組んだり、
体を後ろに反らせたりするしぐさには
ウソをついている可能性が疑われますが、

100%ウソをついていると
断定できるわけではありませんから
決めつけてしまうのは良くありませんし、

ましてや、相手に対して
「嘘ついてるでしょ」と迫ったりするのは
絶対にやめるべきです。

このような場合には、
一旦話題を変えて、相手の様子やしぐさが
変化するかを観察したり、

もう一度その話題に戻した時に
再び同じしぐさをするかどうかを見たり、

先ほどと矛盾する説明をしていないかを
チェックするなど、

冷静に気持ちを落ち着けて
嘘をついているのかどうかを判断するように
しましょう。

また、その際には、瞬きの回数が増えたり、
しきりに顔に触れるようになったりと、

他に嘘を示すしぐさをしていないかどうかも
確認するようにすると、
より判断の精度を高めることができます。

嘘を示すしぐさを詳しく知りたい方は
嘘を見抜く方法」のカテゴリーページに
記事をまとめていますのでご覧ください。

 

いずれにしても、手を後ろに組むのは
あなたとの会話に警戒している証ですから、

仮に本当に嘘をついていたとしても、
警戒している時は
相手はなかなか隙を見せてくれませんし、

嘘をついていなかった場合でも
今の話題に不快感を感じていることには
変わりがありませんから、

とりあえず話題を変えて
相手をリラックスさせる方向に持っていくと
良いでしょう。

 

以上、手を後ろで組むしぐさは
どんな心理の表れなのか?

また、そのようなしぐさをしている人には
どのように接したら良いかについて
考察してまいりました。

円滑な人間関係を築くための
ご参考にしていただければ幸いです。