転職面接の質問は面接官の意図を考えよう!

こんにちは。コミュテラスの西垣です。
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私はこれまで20年以上にわたり、
3つの会社の人事部で、延べ1,000人以上の
中途採用の面接を担当してきました。

こうした経験を踏まえて、

  • 転職の面接ではどんなことを聞かれるのか?
  • 質問にはどう答えたら良いか?
  • 答えづらい質問をされたらどうしよう…

こういった疑問にお答えします。

本記事の内容
  1. 転職の面接でよく聞かれる質問をまとめました。
  2. 面接官の質問の意図が分かれば、答え方が分かります!
  3. 答えづらい質問にはどう答えるべきか?
記事の信憑性

この記事を書いている私は人事歴20年。
大手・中小・外資系の3つの企業の人事部で
1000人以上の中途採用の面接を担当し、
多数の入社手続きを経験しております。
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転職の面接でよく聞かれる質問一覧

①「簡単に自己紹介をお願いします」

②「これまでの職務経歴を教えてください」

③「転職を決意したのはなぜですか?」

④「当社に応募されたのはなぜですか?」

⑤「他に受けている会社はありますか?」

⑥「自己PRをしていただけませんか?」

⑦「最後に何か質問はありますか?」

面接官の質問の意図が分かれば、答え方が分かる

転職の面接で最も大切なことは、
面接官の質問の意図をしっかりと理解し、
それに対して的確に答えを返すことです。

当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、
これができていない人は意外と多いです。

普段の会話では
相手の質問を理解して、それに答えるという
自然なやり取りができるのに、

面接となると、
「自分をアピールしなきゃ」という思いから
面接官から聞かれていないことまで
延々と喋ってしまったり、

自分の弱点をごまかそうとして、
聞かれたことに対して
はぐらかした答えをする人が結構います。

もちろん自分のことを
よく見せようとするのは当然のことですが、

その思いが強く出すぎるあまり、
聞かれたことに対して
的確な回答を返すことができないと

一方通行のやり取りになってしまって
面接官の心象が悪くなってしまいます。

特に人事担当者は
応募者の前職での専門的な仕事内容や実績を
詳細に説明されても

その凄さや貴重さが
正確には理解できない場合も多いです。

現場責任者に対しては
効果的なアピールになる話でも

人事担当者には
まったくチンプンカンプンということは
少なくありません。

そのことに気づかず、
事前に暗記してきた自己PRの文章を
延々と話し続けてしまったら
人事担当者はどう思うでしょうか?

こちらの質問の意図を理解せず、
ただ自分の言いたいことを伝えているだけの
人物と思われてしまいそうですよね。

一度そうした悪印象を抱かれてしまうと
それを時間内に払拭して
リカバリーするのはなかなか大変です。

面接官も人間ですから、
自分が「苦手だな」と思っている候補者を
合格にすることはまずありません。

その候補者がよほど際立った
優秀な経歴や実績を持っている場合には、

現場担当者など他の人の意見を聞いたり、
次の面接の担当者に
判断を委ねたりすることはありますが、

そうでもない限りは
面接官に悪印象を持たれてしまったら
採用されるチャンスはありません。

もちろん、単なる自分の好き嫌いで
採否を決めるのは良くないですし、
そうならないよう気をつけるのですが、

相手に対して悪印象を抱いてしまうと、
その人の欠点ばかりが目についてしまうのが
人間だったりします。

ですので、募集職種の業務についての
経験や実績、スキルをアピールするのは
もちろん大切なのですが、

それ以上に、相手の質問の意図を汲んで
それに的確に答えることを心がけ、

相手の面接官に
「スムーズにやり取りができる人だな」と
好印象を抱かせることが重要です。

自己PRをするのは
一方的な主張になってしまわないよう
会話のキャッチボールを意識し、

面接官の質問の意図を踏まえながら
タイミングを計ってするようにしましょう。

募集職種によって多少の違いはありますが、
会社は人の集まりですから、
周りの人々とコミュニケーションを取って
仕事を進める能力が重視されます。

とりわけ人事担当者が
面接官を務めることの多い一次面接では、

  • 学歴や職歴、所持資格などが
    募集職種の条件に合致しているか?
  • 退職(転職)理由は本当か?
    真剣に当社で働きたいと思っているか?
  • 当社での仕事内容や勤務条件を
    理解しているか?

などについて質問をしながら、
それに対して的確なやり取りができる人物か
どうかを見られています。

  • ウチの会社に入って、
    他のメンバーと上手くやっていけそうかな?
  • 周りと円滑にコミュニケーションを取って
    仕事を進めていけそうかな?

そういった点を見られているわけです。

ですので、面接官の質問の意図を理解して、
それに的確に答えることが
何よりも重要なのです。

転職の面接でよく聞かれる質問の意図

「簡単に自己紹介をお願いします」

面接の冒頭で聞かれることのある
質問の一つですね。

新卒者の場合と違って、
中途採用では聞かれないケースも
多いですが、

出だしからアタフタして
調子が狂ってしまうと大変なので
取り上げることにしました。

この質問の意図は、

今回の面接を始めるにあたり、
簡単に挨拶してほしい

ということです。

面接開始の合図というか、
会話を始めるキッカケ作りのために
形式的に聞いているだけなので、

話す内容は大して重要ではなく、
和やかで話しやすい雰囲気を作ることが
大切です。

押さえるべきポイントは以下の通りです。

  • 「田中一郎と申します」などと
    自分の名前をフルネームで述べる。
  • 「本日は貴重なお時間をいただき
    ありがとうございます」などと
    面接の機会を頂いたことに謝意を述べる。
  • 応募先の企業で活かせる職務経歴など
    自分のこれまでの経歴を簡潔に述べる。
  • 「本日はどうぞよろしく
    お願いいたします」などと言って締める。
  • 上記の内容を、笑顔を見せながら
    30秒~1分くらいで話す。

この質問は最初の形式的な挨拶ですので、
ここで事前に丸暗記してきた
本格的な志望動機や自己PRを
長々と話してしまうのはNGです。

自分をアピールするチャンスは
この後にありますので、

まずは面接官に好印象を与えるよう
笑顔でハキハキと簡潔に自己紹介することが
大切です。

「これまでの職務経歴を教えてください」

これは中途採用ではよく聞かれる
定番の質問です。

面接に進んでいるということは、
既に履歴書と職務経歴書を提出して
書類選考を通過しているわけですから、

面接官は応募者の職務経歴を
既にある程度は把握しています。

それにも関わらず、このような質問をして
応募者に職歴の説明をさせるのには
次のような意図や狙いがあります。

  • 提出された職歴書の記載内容と
    本人の説明に矛盾がないかを確認したい。
  • 本人の説明を聞いた後で、
    不明な点をさらに詳しく質問をして、
    応募者の実力レベルを正しく把握したい。
  • 当社の業務に役立つスキルや経験を
    どの程度持っていて、
    即戦力になれる人材かどうか判断したい。
  • 当社のニーズを理解し、
    それに対して的確に説明(アピール)が
    できる人物かどうかを確認したい。

したがって、提出した職歴書の内容と
自分がする説明に矛盾がないよう
注意するのはもちろん、

応募先企業の業務で役立つ実務経験や
スキルにフォーカスして
簡潔かつ具体的に伝えることが大切です。

いくら経験してきた仕事だからといって、
応募先で活かせない経験やスキルを
詳しく説明しても

採用担当者にとっては不必要な情報で
ただ退屈なだけです。

ですので、職歴が複数ある場合は、
応募先での仕事に関係のない職歴については
軽く触れる程度にとどめ、

応募先企業の業務で役に立つ職歴に
焦点を当てて、実績やスキルを
アピールするようにしましょう。

異分野や未経験の職種に応募する場合は、
自分がそれまで携わってきた仕事の経験が
応募先の業務で活かせることを

いかに説得力を持って説明できるかが
鍵となります。

中途採用の募集では
基本的に即戦力の人材が求められます。

ですので、まずは
応募先企業が求めている人材(ニーズ)を
相手の立場に立ってよく考えて、

職務経歴の説明をする中で、
自分がいかにそのニーズに合致しているかを
面接官にアピールするようにしましょう。

「転職を決意したのはなぜですか?」

在職しながら転職活動をする応募者には
必ず聞かれる質問です。

応募者が既に退職している場合は、
「前職を退職したのはなぜですか?」
聞かれたりします。

面接官が転職・退職理由を尋ねる意図は、

  • 当社に入社して、前職と同じ理由で
    辞めることはないだろうか?
  • どんなことを期待して
    当社に応募してきたのだろうか?

を確認するためです。

企業は時間やお金など様々なコストをかけて
採用活動を行っているので、

せっかく採用した人物が辞めてしまうのは
かなりの痛手となりますし、

また一から採用活動を
やり直さなければならないので
できるだけ避けたいと思っています。

つまり、採用担当者にとって

「なぜ転職しようと思っているのか?」
「どうして前の会社を辞めたのか?」

その応募者がどういう時に
会社を辞めようと思うのかを知るために
聞いているわけです。

ですので、転職・退職理由として、

  • 上司のやり方に不満を感じるから
  • 職場の人間関係が悪いから
  • 残業が多いから

などを挙げるのは

たとえそれが事実で本心だとしても
好ましくありません。

なぜなら、こういった不満やトラブルは、
応募先の企業でも
十分に起こりうることなので、

「ウチの会社に入っても
どうせ同じ理由で辞めていくのでは?」
思われてしまう可能性が高いからです。

したがって、転職・退職理由を答える際は、
応募先の企業では起こり得ない理由を
述べる必要があります。

望ましいのは、前職には無い
応募先の企業ならではの特長を挙げて、

それを通じてステップアップしたいなどと
将来に向けて前向きな理由を
述べることです。

「いや、そんな綺麗事を言われても…」
思われましたでしょうか?

たしかに、そんな前向きな理由で
転職活動をしている人ばかりではないことは
私自身も転職した経験があるので
よく分かっていますし、

実際、面接の担当者も
「何か不満があるから転職するんだろうな」
ということは理解しています。

ですので、本当は前職に不満タラタラで
転職しようとしているのに

それを隠そうとして無理に取り繕って
ポジティブな理由だけを述べてしまうと
不自然になってしまいますから、

前職に対する不満を一切言ってはいけない
というわけではありません。

むしろネガティブな話を盛り込むことで
話の信憑性が増す場合もありますから、
ある程度正直に話すのは問題ありません。

ですが、ここで肝に銘じておくべきことは、

人事担当者にとって
採用した人がすぐに辞めてしまうのは
大変ショックなことで、
どうしても避けたいということです。

ですので、そういった不安を
面接官に与えないような転職・退職理由を
述べることを意識してください。

「当社に応募されたのはなぜですか?」

これは「志望動機」を尋ねる質問です。

ほぼ確実に聞かれますから
事前に考えをまとめておく必要があります。

面接官が志望動機を尋ねる目的は、

  • 当社の求人への応募に
    どのくらいの熱意を持っているか?
  • 当社での仕事に対して
    基本的なことを理解しているか?

を確認するためです。

誰もが名前を知っている
大企業の求人に応募するのでもない限り、

応募者にとっては、

「求人票を見て興味を持ったから」
「エージェントに紹介されたから」

というのが本音だったりすると思いますが、
この回答では不十分です。

たしかに、その会社のことを知るキッカケは
そうだったかもしれませんが、

現在は「その会社で働きたい!」と
強く思っていることを
しっかりと示す必要があります。

なぜなら、
先ほどから繰り返しお伝えしている通り、

人事担当者にとって、
採用した人にすぐ辞められてしまうのが
一番困るからです。

とりあえず入社したけれど、
「思っていたのと違ったから、転職します」
という事態だけは避けたいと思っています。

ですので、簡単に辞められることのないよう
自社で働くことを強く望んでいる人を
採用したいのです。

したがって、志望動機を尋ねられたら、

他にも同じような求人がある中で、
なぜ御社を志望しているのか?

という点を意識して
回答するようにしましょう。

採用担当者に、
「他社でも良いのでは?」と思わせない
志望理由を述べられるかが鍵となります。

そのためには、単に求人票に書かれている
その企業の情報に目を通すだけではなく、

その企業の現状や業界内でのポジション、
将来性などについてよく調べ、

「その会社ならではの魅力」に触れて、
だから御社を志望していると伝えることが
大切です。

一般に「志望動機は非常に重要」と
よく言われますが、
実際に面接官をしていると、

多くの応募者が、求人票を見て
「御社の企業理念に惹かれました」などと
同じような回答をされるので、

正直「またか」という感じで
ほとんど印象に残らなかったりします。

特に中途採用は採用人数が少ないので、
面接官の印象に残ることが
何よりも大切です。

したがって、志望動機では、
「御社で経験を活かせると思いました」
というだけ抽象的な説明では不十分です。

たとえば、

前職での〇〇の経験が、
△△という特徴を持つ御社だからこそ
活かせると考えました。

といったような感じで
具体例を示して説得力を持たせ、
「御社でなければダメなんです」という
アピールができると

他の応募者よりも
採用担当者の印象に残りやすくなります。

「他に受けている会社はありますか?」

面接官がこの質問をする意図は、
以下のことを確認したいからです。

  • 内定を出した後に
    入社を辞退されてしまう可能性はないか?
  • 本気で転職する気があるのだろうか?

採用担当者にとって、
内定を出した応募者に入社を辞退されるのは
とてもショックなことです。

もちろん、内定が承諾されるまでは、
最終選考に残った他の候補者に
断りの連絡を入れることはありませんから、

それまでのすべての選考が
無駄になってしまうわけではありませんが、

慎重に選考を重ねて一人に絞ったのに
フラれるわけですから、
非常に落胆させられます。

また、中途採用の場合、
せっかく応募者に内定を出したとしても、

併願している他社と迷ったり、
現職から強く引き留められて迷ったり、
家族の納得を得られなかったりして

内定の承諾を保留されてしまうケースも
少なくありません。

ですので、採用担当者は
そうしたリスクを少しでも減らすために

・内定を出した後に
入社を辞退されてしまう可能性はないか?

・本気で転職する気があるのだろうか?

を確認しておきたいのです。

したがって、応募者は、
こうした意図で聞かれていることを
よく理解した上で回答する必要があります。

たとえば、3社受けている場合は、
「現在3社ほど受けております」と
正直に答えてしまって問題ありませんが、

先ほどの志望動機と同様、
他の会社には無い、
応募先の会社ならでは魅力や特長に触れ、

「だから御社に入社したい」
伝えることが大切になります。

尚、業界や職種の異なる企業に
応募している場合は、
あまり正直に答えない方が無難です。

しっかりとした理由があれば良いのですが、
一般に、業界や職種がバラバラの企業を
受けているということは、

応募する企業の選び方に一貫性がなく、
ただ手当たり次第受けているという
マイナスの印象を持たれてしまいますし、

その企業に対して述べた「志望動機」に
矛盾してしまう可能性が高いので
十分に注意しましょう。

しかし、だからと言って、
「御社しか受けていません」と答えるのが
必ずしも正解というわけではありません。

なぜかと言うと、
真剣に転職活動をしているのであれば、
複数の企業に応募するのは当然なので、

そうしていないのは
「本気で転職する気がないからでは?」
思われてしまう可能性があるからです。

特に、現在離職中の人の場合、
1社にしか応募していないというのは
少々不自然なので

嘘をついていると思われたり、
真面目に活動していないと思われたりする
可能性があります。

ですので、
「御社しか受けていません」と答える際は、
その理由も説明する必要があります。

応募者が在職中の場合は、
1社しか応募していないのは
そこまで不自然なことではありませんが、

「在職中で面接が受けづらいので
応募先は極力絞り込んでいる」などと

説明した方が安全かもしれません。

「自己PRをしていただけませんか?」

採用の面接では、

「自己PRをしてください」
「あなたの強みは何ですか?」などと

自己PRを求められることが
よくありますよね。

新卒採用の時にもよく聞かれますので、
学生時代に自己PRの文章を
考えた経験のある方も多いと思います。

しかし、新卒採用と中途採用では、
自己PRに求められている内容は
まったく違います。

ですので、その意図をしっかりと汲んで
的確に回答することが大切です。

新卒者の採用と違って、
中途採用では基本的に即戦力の人材が
求められますから、

中途採用の自己PRでは、

自分が応募先の企業でいかに戦力になるかを
その裏付けとなる根拠を示しながら
具体的にアピールする必要があります。

したがって、募集職種の業務に役立つ経験や
実績・スキルや能力を持っていることを
具体的にアピールすることが大切で、

「粘り強く最後まで諦めない性格です」
といった抽象的なアピールをしても
意味がありません。

もし「粘り強く最後まで諦めないこと」を
アピールするのであれば、

これまでの職務経験の中で
どのような困難に直面したかを挙げ、

それをどんな方法で乗り越え、
どのような成果を上げることができたかを
具体的に示し、

そうした経験やスキルが
応募先の企業でいかに活かせるかを
語る必要があります。

これが中途採用で自己PRをする際の
基本的な考え方になりますが、

ここまでお読みになって、

「自己PR」と「志望動機」って
ほとんど同じじゃん!

と思われましたでしょうか?

たしかに、これまでの職歴で培った
スキルや経験・実績が

応募先の会社でいかに役立つかを
アピールするという点では
どちらもほぼ同じです。

ですが、面接官の立場からすると、
「志望動機」と「自己PR」は
意味合いが異なります。

志望動機では、

あなたは当社への応募に
どのくらいの熱意がありますか?

と聞いているのに対し、

自己PRでは、

当社があなたを採用するメリットを
教えてほしい

と聞いているのです。

つまり、志望動機では、

「御社で働きたい」という
自分の熱意や意欲の高さを伝えれば
良いわけですが、

自己PRでは、

「自分には〇〇の経験が能力があるので、
御社が求める〇〇ができる」

相手の目線に立って、ニーズを捉え、
それにどう貢献できるかを示して
面接官を説得する必要があります。

こういった応募先の視点に立って
自己PRができると、
面接官に好印象を持たれやすくなります。

「最後に何か質問はありますか?」

質疑応答が一通り終わって
最後に聞かれることの多い質問です。

面接官がこの質問をする意図は、

  • これで今日の面接を終わりにしますが、
    よろしいですか?
  • 聞き忘れていたことなど、
    確認しておきたい点はありませんか?

ということで、特に他意はなく、
言葉の通りに受け取って問題ありません。

ですので、特に聞きたいことがなければ、
無理に質問をする必要はありません。

ところが、転職サイトや
面接のマニュアル本などには、

何も質問しないと入社意欲を疑われるので
必ず何か質問するように!

と書かれていたりするので、

別に聞きたいことがないのに、
無理やり質問を捻り出して聞いてくる
応募者の方が少なくありません。

ですが、これは無意味などころか、
逆効果になってしまうことがあるので
注意が必要です。

というのも、
「何か聞かなきゃ」と思うあまり、

既に説明を受けた内容について
再度同じことを聞いてしまったりすると
理解力を疑われることになりますし、

どうでも良いことを聞いたりすると、
社会人としての常識を疑われて
マイナス評価に繋がることもあります。

ですので、本当に確認したいことを
聞くのはもちろん良いのですが、

特に終了間際の応募者とのやり取りは
面接官の印象に残りやすいので、

くれぐれも無理に不要な質問をして
最後に落とし穴に嵌ってしまわないよう
気をつけてください。

ただし、とはいえ、面接官から
「何か質問はありますか?」と聞かれて、

ただ「特にありません」と
一言だけで答えるのは
あまりにも素っ気なさ過ぎます。

これでは、入社意欲を感じないばかりか、
社会人としてのコミュニケーション力が
疑われてしまいます。

したがって、
特に聞きたいことがない場合は、

「丁寧にご説明いただきましたので、
お聞きしたいことは一通り理解できました」

と質問に答え、

その上で、

「〇〇様(面接官)のお話を伺って、
あらためて御社で働きたいという思いを
強く持ちました」

と入社意欲を伝え、

最後に

「本日は私のために貴重なお時間をいただき
どうもありがとうございました」

と面接官に謝意を述べれば良いと思います。

尚、特に聞きたいことがなければ
無理に質問する必要はないと書きましたが、
この質問は面接終了のサインです。

ですので、今後の選考の手順や
結果の連絡がもらえる時期や方法について
まだ面接官から説明がなかった場合は、

このタイミングで
確認しておくと良いでしょう。

質問には「自分の言葉」で答えよう

以上が、転職の面接でよく聞かれる質問の
面接官の意図になります。

いかがでしたでしょうか?

面接官がどういう目的で質問をしているのか
その意図や本音がお分かりいただけのでは
ないかと思います。

このように、
採用側の目線に立って質問の意図を汲み、
それに対して的確に回答していけば

採用担当者は求めている情報を
スムーズに得られるので
あなたに対して好印象を抱くようになり、

他の候補者に差をつけて
採用される確率を高めることができます。

人事担当者は、
仕事で毎日何人もの人と面接をし、
似たようなやり取りを繰り返しているので、

正直、応募者一人ひとりのことを
それほどよく覚えていなかったりします。

皆、転職の情報サイトや
マニュアル本などを読んでいて、

ほとんど似たような志望動機や自己PRを
お話しされることが多いので
なかなか印象に残りづらいんですよね。

そんな中で、こちらの意図を汲んで
自分自身の言葉で的確に答えを返してくる
候補者がいたら、

それだけで嬉しく感じ、
かなり印象に残ることになります。

面接官も所詮ただの人間ですから、
自分とウマの合う人を採用したがります。

ですので、面接だからといって
堅苦しく考えたり、
必要以上に上手くやろうとせず、

相手の立場に立って考えて
好印象を与えるコミュニケーションを
心がけることが

採用される可能性を大幅に高めることに
繋がります。

ところで、
ここまでお読みいただいた方の中には、

面接官の意図を考えることが
大切なことは分かったし、

よく聞かれる質問に
どんな意図があるのかも分かった。

ただ、質問の意図を理解しただけでは
どう答えたら良いか分からないから、
具体的な回答例を教えてほしい

と思われた方も
いらっしゃるかもしれません。

たしかに、このページは
他の転職情報サイトのように
模範回答の文例を載せていませんので、

そのように思われる方がいても
不思議はありません。

ですが、私はあえて
模範回答の文例を載せませんでした。

なぜなら、応募者はそれぞれ異なる
バックグラウンドを持っているので、

すべての応募者に適した回答など
あるはずがありませんし、

回答は自分の頭の中でしっかりと考えて
出てきた言葉でないと、
面接官の心に刺さらないからです。

先ほども触れました通り、
面接に来られる多くの応募者は

皆、事前に転職の情報サイトなどで
模範解答を読んで勉強してきているので、

ほとんど似たような志望動機や自己PRを
お話しされる方が多いんですよね。

面接官は何人も面接しているので、
ありきたりの答えでは
ほぼ記憶に残ることはありませんし、

皆、判で押したように
同じような答えしかしないので、
正直うんざりしている人もいます。

ですので、他の応募者と差をつけ、
採用を勝ち取るためには

面接官の質問には
しっかりと自分の言葉で答える必要があり、

そのためには、質問の意図を汲んで、
しっかりと自分の頭で
回答を考えなければならないのです。

たしかに、面接官の目線に立って、
自分の頭で回答を考えるのは面倒臭く、
骨の折れる作業だと思います。

しかし、この作業は、
他の人にやってもらうわけには
いきません。

もしこの作業を面倒臭がるようなら
転職活動はしない方が良いかもしれません。

中途採用は基本的に募集人数が少なく、
合格するのは狭き門です。

ライバルに差をつけて内定を勝ち取るには
自分の頭でよく考えて
それ相応の努力をしなければなりません。

面接官の質問の意図を理解し、
それに対して自分のオリジナルの言葉で
的確に回答することができれば、

それだけで他の候補者に
大きく差をつけることができますから、
ぜひ面倒臭がらずに頑張ってください。