新人が知っておくべき会社での基本マナー

こんにちは。コミュテラスの西垣です。
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これから就職する予定の学生の方、
社会人としての経験の浅い新入社員の方、

あるいは、今までに
会社勤めをしたことのない方にとって、

ビジネスマナーは何だか堅苦しくて、
とても難しく厄介なことのように
思われているかもしれません。

たしかに、ビジネスマナーと言うと、
敬語などの言葉遣いや電話応対の仕方、
取引先との名刺交換の仕方など

いろいろと覚えなければならないことが
たくさんあって、
難しく感じられるかもしれません。

ですが、こうした礼儀作法は、
上司や先輩社員など周りの社員を見ながら
仕事をしていれば

自然と身に付いていくものですので、
さほど心配する必要はありません。

それよりも、新人社員にとって大切なのは、
挨拶など、社会人としての基本的なマナーを
知っておくことです。

私はこれまで、日本の大手企業・中小企業、
外資系企業のタイプの異なる3社の人事部で
20年以上仕事をしてまいりましたが、

こうした社会人としての
基本的なマナーができていないばかりに
新しい職場に上手く溶け込めず

人間関係が築けずに苦労している新人社員を
数多く見てきました。

ですので、このページでは、
「会社における基本マナー」について
お話ししたいと思います。

さっそく見ていきましょう。

挨拶は「先手必笑」で

ビジネスに限った話ではありませんが、
挨拶は人とのコミュニケーションの
基本中の基本です。

感じの良い挨拶をする人は、
誰からも好感を持たれますし、

名前も覚えてもらいやすくなりますから、
人脈が広がりやすくなります。

第一印象で相手に好印象を与えられれば、
その後の人間関係や仕事でのやり取りも
スムーズに運びやすくなります。

「そんなこと言われなくても分かってる」と
思われるかもしれませんが、

実際に「感じの良い挨拶」ができている人は
あまり多くなかったりします。

感じの良い挨拶をする上で大切なのは、
相手に笑顔を見せることです。

笑顔は顔全体で表すものですが、
ポイントとなるのは目元と口角です。

特に、最近はマスクを着けていることが
多いですから、

「目」で微笑みを表現するように
意識しましょう。

また、挨拶は自分から先にすることが
大切です。

朝、相手から「おはようございます」と
挨拶されて、

それに応える形で「おはようございます」と
挨拶を返す人がいますが、
それでは遅いです。

挨拶は「早いもの勝ち」です。

相手が上司であろうと、部下であろうと、
オフィスの清掃の方であろうと
関係ありません。

朝、会社に出社して誰かを見かけたら、
相手に笑顔を見せながら、
明るくハッキリした声で、

自分から先に「おはようございます」と
挨拶するようにしましょう。

その際は、相手にしっかり体を向けて
挨拶することが大切です。

顔だけ相手に向けて挨拶をする人は
多いですが、あまり好ましくありません。

その場のシチュエーションにもよりますが、
もしあなたが椅子に座っている場合は、

立ち上がって、相手に体を向けてから
挨拶するのが基本です。

「感じの良い挨拶」は毎日している内に、
特に意識しなくても
自然にできるようになります。

誰に対しても「先手必笑」で挨拶するよう
心掛けてみてください。

仕事は「見た目が6割」

「人を見た目で判断してはいけない」と
よく言われますが、

会社で仕事を進める上で
「見た目」はとても重要です。

心理学には
「メラビアン法則」というものがあって、

人は会話をする際に、
言語・聴覚・視覚の3つの情報を通じて
コミュニケーションを取りますが、

それぞれの情報が相手に及ぼす影響の割合は
以下の通りとされています。

・話の内容などの言語情報が7%
・声のトーンなどの聴覚情報が38%
・見た目などの視覚情報が55%

つまり、実際の会話において
「話の内容」は
大して相手に影響を与えておらず、

それよりも「見た目」の方が
重視されているというわけです。

たしかに、ボロボロな服を着た貧相な人が
「ビジネス大成功の秘訣」を
語っていたとしても、
話の内容はあまり頭に入ってきませんよね。

どんなに良い意見を言っても、
見た目がだらしないせいで
相手に伝わらなかったらもったいないです。

ですので、営業職の人はもちろん、
事務職の人も、仕事を効果的に進めるために
「身だしなみ」に気を配りましょう。

と言っても、明日からオシャレをして
仕事に行かなければならないという意味では
ありません。

身だしなみに気を配るとは、
周りの人々に
不快な印象を与えることのないよう、

清潔感を感じさせる身なりを
心がけるという意味です。

清潔感を感じさせるためのポイントは、
相手がどう感じるかを意識することです。

ファッションに関心のある人は、
服装やヘアスタイルに
自分なりのこだわりがあると思いますが、

ビジネスシーンで自分の好みを
全面に押し出してしまうと、
「他者への配慮に欠ける人物」と思われて、

仕事に不都合な影響を与えてしまう恐れが
あります。

もちろんクリエイティブな業界などでは、
奇抜なファッションが好意的に捉えられる
ケースもあるかもしれませんが、

いわゆる一般的な会社での業務においては、
職場で接する人々や取引先のお客様など、

相手の目線に立って
「相手がどう感じるかを意識する」ことが
大切です。

具体的には、きれいに洗濯をして
汚れやシワがない衣服を身に付けるのは
もちろんのこと、

自分の体型にフィットしたサイズのものを
着ることが重要です。

たとえば、ジャケットの肩が落ちていたり、
パンツの丈が長すぎたり短すぎたりすると
だらしなく見えてしまいますので、

自分のサイズにしっかり合ったものを
着るようにしましょう。

また、清潔感のある服装をしていても、
靴が汚れていたら
すべてが台無しになってしまいます。

ですので、朝、仕事に出かける際には、
明るい場所で靴が汚れていないか
チェックすることが大切ですし、

靴下やストッキングにも
注意するようにしましょう。

特に男性は、
靴下に無頓着な人が少なくないですが、

靴下は立っている時には見えていなくても、
座ると意外と目立ちます。

ですので、シンプルな柄で、
ジャケットやパンツの色に合っていて、

座った時にすね毛が見えたりしないよう
長い丈の靴下を着用するようにしましょう。

ヘアスタイルは、
男女問わず「額を見せる」ようにした方が

ビジネスにおいては
好感を持たれることが多いです。

額を出すと、眉毛がハッキリと見えて
表情が分かりやすくなるので、

相手とコミュニケーションが
取りやすくなるからです。

特にマスクを着用して会話をするケースでは
相手の表情が
なおさら分かりづらくなりますので、

額を見せるヘアスタイルにした方が
相手に好印象を与えやすくなります。

デスク周りはいつもキレイに

身だしなみに気をつけるのが
大事なのと同様に、

自分のデスク周りを
きれいに片付けておくことも重要です。

デスクが散らかっていて汚いと、
当然、周りの社員から
嫌がられることになりますし、

自分でも何がどこにあるのか
分からなくなって
資料を探すのに時間がかかったり、

すべきことを忘れたりして
業務の効率が悪くなる原因になります。

私は長年、人事総務の仕事をしていたので、
他部署に出向いて社員と話をすることも
多かったのですが、

営業成績が良かったり、
上司からの評価の高い社員のデスクは
整理整頓されていることが多かったです。

よく「机が散らかっている人は、
頭の整理もできていない」と言われますが、
それは正しそうです。

ですので、書類などは
デスクの上に出しっぱなしにせず、

帰社する際には、
所定のキャビネットに仕舞うようにするなど
物の置き場所や保管場所を決めて、

使い終わったり閲覧し終わった後は、
必ず所定の位置に戻すよう
習慣づけるようにしましょう。

また、業務上の重要書類は、
法令や会社の規定で保管期間が
決められていると思いますが、

そうした書類以外は、
自分で保管期限を決めるなどルールを作って
定期的に処分すると良いでしょう。

副業する際の注意点

厚生労働省が2018年に
「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
を作成したことをきっかけに、
近年、副業・兼業の気運が高まっています。

実際、大手企業などで
副業を解禁するところも増え始めており、

そうしたニュースでの報道などを見て、
「私も副業しようかな」と思われている方も
多いかもしれません。

ですが、当然のことながら、
すべての会社が副業を認めているわけでは
ありません。

したがって、副業する際は、
勤務先の就業規則をよく読んで、

副業を禁止する旨の記載が無いことを
確認してから
始めるようにしましょう。

もし可能であれば、念のため人事部に
副業しても問題が無いか
確認してみた方が安全です。

また、会社が副業を認めているとしても、
何でも自由に好き勝手にやって良いわけでは
ありません。

まず大原則として守るべきは、
「本業を疎かにしない」ことです。

副業を頑張りすぎて
本業に身が入らなくなってしまったり、

本業の就業時間中に
副業のやり取りをしていたら、

会社から処分を受けたり、
解雇されてしまう場合があります。

また、本業と競合する仕事を副業でするのは
マナー違反ですし、

悪質な場合は処分の対象となりますので、
本業に関連する仕事を
副業では行わないよう注意しましょう。

アフィリエイトで
広告主から報酬を得る場合も、

投稿者の個人情報の出し方によっては、
思いがけず企業の信用問題に
発展する可能性がありますから、

そうしたことにならないよう
十分に注意する必要があります。

尚、本業の給与以外での所得が
年間20万円を超えた場合は、
確定申告をする必要があります。

サラリーマンは年末調整があるので、
つい疎かになりがちですが、
忘れずに確定申告するようにしましょう。

以上が、
「会社における基本マナー」になります。

これから会社勤めをされる方は
ぜひ参考にしていただければと思います。

尚、以下のビジネスマナーについては、
このカテゴリー内の
他の記事で詳しく説明しています。

・言葉遣い・話し方
・電話対応
・ビジネスメール
・Web会議
・来客対応
・他社訪問

ご興味のある方は、
そちらの記事も併せてご確認ください。