こんにちは。コミュテラスの西垣です。
(私のプロフィール、取得資格一覧)
職種によって違いはあると思いますが、
会社で仕事をする上で
メールは欠かせない連絡ツールですよね。
ですが、社会人経験の浅い方の中には
「仕事のメールを書くのが苦手」という方が
少なくないようです。
たしかに、家族や友だちなど
気心知れた相手とやり取りするのと違って、
仕事上のやり取りでは
相手に失礼のない言葉遣いや書き方を
しなければなりませんし、
自分の伝えたい情報を
相手に誤解なく伝達する必要があるので、
ハードルが高く感じますよね。
ですが、ビジネス上のメールは、
伝える相手や内容が違っても
大体決まった書き方のパターンがあるので、
それさえ押さえておけば、
さほど難しいことではありません。
そこで、このページでは
「ビジネスメールのマナー」について
解説しようと思います。
さっそく見ていきましょう。
ビジネスメールのメリット・デメリット
ビジネスの現場では、情報の伝達手段として
電話やFAX、手紙などの他に、
メールが頻繁に使われています。
メールはとても利便性の高い
ビジネスツールですが、
どんなに便利なツールでも、
そのツールの長所と短所を理解していないと
正しく使いこなすことはできません。
いくら便利だからといって、
何でもメールで済まそうとするのではなく、
メールのメリット・デメリットを理解し、
その時の目的に合わせて
適切なツールを選ぶようにしましょう。
メールのメリット
・自分の都合の良い時にすぐに送信できる
・相手の時間をさほど奪わずに済む
・複数のデバイスから送受信できる
・一度に複数の相手に送信できる
・送信履歴が証拠として残る
・相手と情報を共有しやすい
・やり取りの内容を保存・検索できる
・文書の他に、画像や動画も送信できる
・通信コストが安い
メールのデメリット
・いつ読んでもらえるか分からない
・文字化けして、相手が読めないことがある
・伝えたい事が上手く伝わらない場合がある
・相手にちゃんと届いていない場合がある
・セキュリティ面に問題がある場合がある
このように、メールには
メリットとデメリットがありますので、
利用する際には、
特にデメリットに注意する必要があります。
たとえば、メールは
相手がいつ読んでくれるか分かりませんから
突然のキャンセルや予定の変更など、
急ぎの用件の連絡に
使うべきではありません。
メールをチェックする頻度は
人によって大きく異なり、
一日に何度もチェックする人もいれば、
週に1~2回しか確認しない人もいます。
ですので、
急ぎで相手に知らせたい用件がある場合は、
メールよりも電話で連絡した方が安全です。
また、相手がメールを見てくれたとしても、
テキトーに流し読みをされて、
内容をよく理解してくれていず、
トンチンカンな返答が
返ってきたりする場合もあります。
そうした場合は、
再度メールを送ることになったりして、
二度手間、三度手間になってしまい、
結果的に「電話で話した方が早かった」
なんていうこともよくあります。
このように、
メールを使って連絡しようとする際は、
連絡する案件の内容や性質、
相手の性格や能力なども考えて、
総合的に判断して使うようにしましょう。
ビジネスメールの基本的な書き方
ビジネスメールは、
「宛先」「件名」「本文」「署名」の
4つの要素で構成されます。
宛先
「宛先」には、
受信者のメールアドレスを入力します。
1文字でも間違えると
相手に届きませんので、正確に入力します。
頻繁にやり取りをする相手のアドレスは、
アドレス帳に登録しておくと
その都度メールアドレスを入力する
必要がなくなりますので便利です。
アドレス帳に登録した表示名は、
受信者のメールにそのまま表示されるので、
登録する際は「様」などの敬称付きで
登録するようにしましょう。
(※自動で敬称が表示されるよう設定できる
ソフトもあります)
件名
「件名」には、
メールのタイトルを入力します。
本文に書かれている内容を
15~20文字程度で簡潔に表現します。
メールを開いて本文を読まなくても、
一目で内容が分かるように書くことが
ポイントです。
忙しい人には日々大量のメールが届くため、
開けてみないと分からないメールは
スルーされてしまう可能性があります。
また、件名が「おはようございます」
「先日の件」などのように
件名で何の用件なのか分からないものだと、
あとで検索する時にも不便です。
したがって、件名は
「○○プロジェクト打ち合わせ日時の件」
などのように、
そのメールが何について書かれているのか、
内容がハッキリと分かるように
書くようにしましょう。
本文
「本文」の冒頭には、
宛名(受信者の会社名・部署名・氏名)を
記載します。
「株式会社」を「㈱」と略して書くのは
マナー違反です。
正式な名称を記載するようにしましょう。
そして、
「いつも大変お世話になっております」など
簡単な挨拶を書き、
続けて送信者の名前(自分の社名・氏名)を
記載します。
以降は、本題の用件を書いていきますが、
ダラダラとした長文や、
まわりくどい表現は極力避けるようにし、
1行が長くなり過ぎないように
適度に改行を入れ、
1段落をなるべく3~4行程度にまとめて、
段落ごとに1行開けるなど、
簡潔で分かりやすい文面を心がけましょう。
ビジネスメールは、
忙しい人に用件を伝えるのが目的なので、
丁寧な長文よりも、
シンプルで簡潔な短文の方が喜ばれます。
署名
文末には必ず
「署名」を入れるようにします。
受信者が、誰から送られてきたメールかを
再確認できますし、
返事の連絡をする際に便利だからです。
署名には、
「会社名」「名前」「住所」「電話番号」
「FAX番号」「メールアドレス」
「自社ホームページのURL」
などを記載します。
署名のフォーマットを作り、
事前に登録しておくと、その都度、
署名を書く必要がなくなるので便利です。
送信時の注意点
メールはとても便利で、
気軽に使えるツールですが、
思いがけず相手に
不快な思いをさせてしまう場合があります。
しかし、メールでの連絡では、
メッセージを受け取った際の
相手の反応が見えないため、
もし不快な思いをさせていても、
それに気づくことができません。
ですので、メールを送る際は、
相手に不快な思いをさせることのないよう
以下の点に気をつけて
送信するようにしてください。
メールを送信するタイミング
メールは、相手の都合を気にせず、
自分のタイミングで送信できるのが
便利な点ですが、
会社のメールをスマートフォンなどで
受信している人もいますので、
夜遅い時間帯や
早朝にメールを送信するのは
なるべく避けておいた方が無難です。
また、金曜日の夕方など、
休日の直前にメールを送る場合は、
「お返事は急ぎません。
○日頃までにご連絡いただけると幸いです」
などと配慮の一言を添えておくと、
受信した相手も
「だったら週明けに返信しようかな」
などと他の週内に片付けるべき仕事を
優先できるので親切です。
テキスト形式のメールが基本
メールには
「HTML形式」と「テキスト形式」が
あります。
HTML形式のメールは、
文字のフォントや色、サイズを変えたり、
本文中に画像を入れたりできるので、
視覚的に凝ったメールを作成できるのが
メリットですが、
受信側のメールソフトが対応していないと
正しく表示されなかったり、
メールの容量が多くなってしまうという
デメリットがあります。
ビジネスメールは、業務に必要な情報を
正確に伝えることが目的で、
視覚的な効果に拘る必要はありませんので、
勤務先で特に決まりがなければ、
テキスト形式で送るようにしましょう。
また、テキスト形式のメールであっても、
使用する文字によっては
受信者側で「文字化け」を起こして、
上手く読めない場合があります。
例えば、「①、②」などの丸付きの数字や、
「㈱、㈲」などのカッコつきの漢字、
「㎝、㎏」などの単位記号は
「機種依存文字」と呼ばれ、
先方が使用しているパソコンでは
正しく表示されない可能性がありますので
使わないようにしましょう。
添付ファイルの容量に注意
メールに文書や画像などのファイルを
添付して送信する場合は、
ファイルの容量に注意する必要があります。
添付するファイルの合計容量が
2MBを超えるような場合は、
事前に相手に了解を取ってから
送信するようにしましょう。
パソコンで受信する場合は、
3MB位までなら問題ない企業が多いですが、
スマホやタブレットで受信する場合は、
受信に時間がかかったり、
データ通信量の問題もありますので、
事前に確認をするのがマナーです。
送信するデータが大きすぎる場合は、
ファイルを圧縮したり、
ファイル転送サービスを使うなどして
送信することになりますが、
企業によってはセキュリティ上、
禁止しているところもありますので
事前に必ず確認するようにしましょう。
CC・BCCのマナー
メールは「CC」と「BCC」の機能を使って、
複数の人に対して同時に、同じ文面を
送ることができます。
「CC」と「BCC」の主な違いは、
「CC」に指定された宛先は、
受信したメンバー全員に表示されるのに対し
「BCC」に指定された宛先は、
送信者以外には表示されない点です。
ですので、「CC」でメールを送信すると、
誰がそのメールを受信しているのかが
お互いに分かるため、
メール内容を関係者全員に知らせて
共有したい時に便利なのですが、
「CC」として送られている人同士が
知り合いでない場合は、
知らない人のメールアドレスが
分かってしまうので、
個人情報が流出してしまうことになります。
お互いに面識のない人たちに
メールを一斉送信する場合は、
「BCC」で送信するようにしましょう。
件名の「Re:」の扱い方
相手から届いたメールを返信すると、
件名の頭に「Re:」が付くため、
何度もやり取りをしていると、
件名に「Re:」が
たくさん並んでしまうことがあります。
こうした場合は、
そのままにしておくと見苦しいので、
「Re:」を一つだけにしましょう。
(※最近のメールソフトは
「Re:」が並ばない設定になっているものも
多いです)
ただし、
「Re:」は一つだけにした方が良いものの、
件名自体を変える必要はありません。
メールを返信する都度、
件名を変えられてしまうと、
相手はそのメールが続きのメールかどうか
分からなくなってしまうので、
かえって迷惑になる恐れがあるからです。
とはいえ、
件名と異なる内容のメールを送る時は、
もちろん件名を変える必要があります。
たとえば、案件Aについてやり取りした
メールに返信すると、
たとえば「Re:案件Aについて」という
件名になりますが、
このメールに案件Bの話を書いてしまうと、
後日、案件Bについての情報を
確認したい時に見つけづらくなり、
相手を混乱させてしまいます。
ですので、別件で連絡をする時は、
「Re:」を削除し、
新たな件名を書くようにしましょう。
便利な定形フレーズ
ビジネスメールの目的は、
仕事で必要な情報を
相手に早く正確に届けることです。
以下に紹介するような定形フレーズを
活用すれば、早くメールを書けるようになり
仕事の効率アップに繋がります。
書き出し
いつもお世話になっております。
〇〇会社の鈴木です。
突然のメールで失礼いたします。
私、〇〇会社の鈴木一郎と申します。
はじめまして。
私、〇〇会社〇〇部の鈴木一郎と申します。
御社のホームページを拝見し、
メールを差し上げました。
用件の説明
〇〇の件について、ご連絡いたしました。
〇〇の件について、ご報告いたします。
〇〇の件について相談させていただきたく、
ご連絡差し上げました。
依頼のフレーズ
お手数をおかけしますが、○月○日までに
ご返事いただけますでしょうか。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、
ご検討いただければ幸いです。
唐突なお願いで恐れ入りますが、
何卒よろしくお願いいたします。
結びのフレーズ
まずは取り急ぎ、ご報告まで。
取り急ぎ、用件のみにて失礼いたします。
それでは、ご連絡をお待ちしております。
今後とも、どうぞ宜しくお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、
お気軽にご連絡ください。
以上が、仕事上でメールをやり取りする際の
基本的なマナーになります。
ご参考にしていただければ幸いです。