いい人なのに、職場で嫌われる人の特徴

  • 職場で周りから嫌われている気がする
  • なぜか自分にだけ風当たりがキツい
  • 気遣いしてるのに嫌がられるのはなぜ?
  • 嫌われないためにはどうしたら良いか?

こういった悩みや疑問に答えます。

本記事の内容

①いい人なのに、なぜ職場で嫌われるのか?
②職場で嫌われやすい人の特徴
③ムダに敵を作らないためにどうしたら良いか?

記事の信憑性

この記事を書いている私は人事歴20年。
大手・中小・外資系の3つの企業の人事部で
1000人以上の中途採用の面接を担当し、
多数の入社手続きを経験しております。
私のプロフィール取得資格一覧

この記事にたどり着いて
お読みいただいているということは、

あなたは今、職場で
周りの人から嫌われていると感じていて
悩んでいらっしゃる方だと思います。

別に悪いことはしていないし、
むしろ周りに気を遣って行動しているのに
なんで嫌われるんだろう?

そんな風に思っていたりしませんか?

人の悪口を言ったり、嘘をついたり、
自分勝手でワガママな人が嫌われるのは
当然ですが、

ただ普通に仕事をしているだけなのに、
周りから嫌われてしまうのは
なぜなのでしょうか?

実は、普通の「いい人」なのに
なぜか職場で嫌われる人の態度や行動には
いくつかの特徴があるのですが、

そうした態度や行動は、
自分ではなかなか気づきにくく、悪気なく、
無意識にやってしまっているので、

自分でも理由が分からないまま、
周りから嫌われてしまっている人は
案外と多いです。

そこで、このページでは、

  • 職場で嫌われる人の5つの特徴
  • 周りにムダに敵を作らないための注意点

について解説しようと思います。

職場にあなたを嫌う人がいるのは当たり前

職場で嫌われる人の5つの特徴について
説明する前に、

会社の人間関係のストレスに
押しつぶされないために重要な話をします。

アメリカの著名な心理学者
カール・ロジャーズによると

人間関係には
「2:7:1の法則」というものがあって、

10人の人がいたら、

  • そのうち2人は、自分と「気が合う人」
  • 7人は、「気が合うとも合わないともいえない人」
  • そして残りの1人は、「気が合わない人」

大体こうした割合になるそうです。

また、
4000年前から伝わるユダヤ教の教えにも
「1:2:7の法則」という

数字の順番が違うだけで、
ほとんど似た内容の教えがあるので、

人間同士の相性というものは、
どの時代、どの文化でも
大体こうした割合になるようです。

つまり、職場に10人以上の人間がいれば、
その中にあなたを嫌う人が
一人や二人いるのは当然なんです。

もちろん、たとえ一人でも
自分を嫌っている人がいるという状況は
嫌なものですが、

それをイチイチ気にしていたら、
いろんな人が集まって仕事をする会社で
働くのは難しいです。

そもそも、
会社は皆と仲良くしに行く場ではなく、
仕事をしに行く場所です。

ですので、社内に一人や二人くらい
気が合わない人がいても
気にしないことが大切です。

とはいえ、
この10人に1人という割合を大きく超えて
あなたを嫌っている人がいる場合は、

あなたの普段の何気ない態度や振る舞いが
周りの人に不快感を与えていて、

ムダに敵を作ってしまっている
可能性があるので、
注意した方が良いかもしれません。

周りに敵が多いと、
何かと日々ストレスが溜まりますし、

作業がスムーズに進まず、
仕事にも支障が出てきてしまいますから、

自分の日頃の態度や行動に気をつけて、
周りにムダに敵を作らないようにすることは
とても大切です。

これから紹介する
「職場で嫌われる人の5つの特徴」は、
ムダに敵を作ってしまう典型的な行動ですので、

「なぜか周りからの風当たりが強いな」
感じる人は

自分が普段こうした振る舞いをしていないか
チェックしてみてください。

職場で嫌われる人の特徴

①おせっかいな人

「やたらと教えたがる人」
「何かと手助けしようとする人」

こういう「おせっかいなタイプの人」は
周りから嫌がられていることが多いです。

困っている人を助けるのは
親切な良い行動ですが、

相手から求められていないのに
アドバイスをしたり、
先回りして仕事を手伝ったりするのは
単なる「おせっかい」で鬱陶しがられます。

こうしたおせっかいは、
本人としては、純粋な気持ちで、
相手のために良かれと思って
やっているつもりでも、

実は、無意識に
自分自身の欲求を満たすために
やってしまっていることが少なくありません。

たとえば、分からない人に
仕事のやり方を教えてあげるのは
表向きには親切な行為ですが、

内心では、
職場における上下関係を相手に意識させて
自分の方が上だと誇示しようとする心理が
あったりします。

つまり、悪い言い方をすれば、
善意を装いながら
「マウンティング」しているわけです。

そして、困っていそうな人を探して
仕事を手伝ってあげるのも、

いろんな人に恩を売って、
職場での自分の身の安全を高めようとする
思惑が心の底にあったりします。

もちろん、利己的な思惑があったとしても
他人に親切な行動をするのは
悪いことではないですが、

「おせっかいな人」は
普段から「いい人そう」な振る舞いを
周囲に見せている分、

こうした利己的な思惑が透けて見えると、
余計に「いやらしい人」と思われて
周りの人から嫌われやすいです。

ですので、
「おせっかいな行動」をしがちな人は、

誰かにアドバイスをしたり、
仕事を手伝ったりするのは
相手から求められた時だけにとどめ、

普段は自分自身の仕事に
集中するようにしましょう。

②誰からも嫌われたくないと思っている人

先ほど説明しました通り、
職場で誰からも嫌われない人は
ほとんどいません。

ですので、
自分を嫌ってくる人が一人や二人いても
別に気にする必要はないのですが、

それでも、
人から嫌われることを過度に恐れて
気にしてしまう人がいます。

こうした人は、
他人どう思われるかを極度に気にするあまり
いつも周囲の顔色を窺って
周りに合わせた行動をしがちです。

つまり、誰にでも
「いい顔」をしようとするために、

本音を言わず、
相手によって意見を変えたりするので、

言動に一貫性がなく、
周りの人から信用されにくくなります。

また、このタイプは
一見謙虚で、腰の低い人が多いという
特徴もあります。

他人に丁寧に接するのは
悪いことではありませんが、

相手に対して過度にへりくだったり、
気遣いを見せようするのは、

特にビジネスの分野では
嫌がられたり、面倒くさがられることが多いです。

たとえば、頼まれた仕事を断る時に
相手に申し訳ないという気持ちから
くどくどと言い訳してしまう人がいますが、

こうした言い訳は、
相手を気遣っているようで、

実は、「嫌なヤツ」と思われないよう
自分を守っているだけですし、

何より時間の無駄なので、
ビジネスの場では非常に嫌がられます。

ですので、
人から嫌われることを気にしてしまう
タイプの人は、

周囲へ過度な気遣いをするの止め、
もう少しオープンで、ざっくばらんな対応を
心がけるようにしてください。

③「いや」「でも」が口癖になっている人

相手の言ったことに対して
「いや、それは…」
「でも、それって…」などと、

いつも否定から入る話し方をする人は
結構多いです。

喋っている本人としては、
さほど深い意味はなく、

枕詞のように
「いや」や「でも」を付けて話し始めるのが
口癖になっていたりするのですが、

こういう話し方をされると、相手はその度に
自分を否定されている気分になって、
嫌な気持ちになります。

こうした否定から入る話し方をする人の
心理には、

根底に
「フラジャイル・ナルシシズム」
あると考えられます。

日本語にすると
「壊れやすい自己愛」という意味ですが、

自分のことを優れた人間だと思いたいけれど
内心は不安で、自分に自信が持てないため、

自分の方が上だと感じるために
相手の言ったことに
ついケチをつけたい気持ちになって、

「いや、それは…」「でも、それって…」と
言ってしまうわけです。

また、このタイプは、
相手とほとんど意見が違わないのに、

「って言うか…」などと言って
自分の言葉で言い換えたがる傾向があります。

こうした相手の言葉を言い換える話し方も
相手に不快感を与える原因になりますので、
なるべく止めるようにしましょう。

とはいえ、話し方の癖というのは
長年の習慣として
身に染み付いてしまっているので、
すぐに直すのは難しいかもしれません。

そういう方は、まず、
相手に何かを言われたときに、
すぐに答えようとせず、

一呼吸置いてから
話し始めるようにしてみてください。

そうするだけでも、条件反射的につい
「いや」「でも」「って言うか…」と
言ってしまうのを防ぐことができるはずです。

④理想論ばかり語る人

自分をアピールするために、
つい理想論ばかり語ってしまう人がいます。

理想を語るのは悪いことではありませんが、
口先だけで、実行力が伴わない人は、

一時的に周囲からの
注目を集めることはできても、

いずれ本性がバレて、
誰からも相手にされなくなってしまいます。

この手の人は、
一見デキる風のリーダータイプに多く、

会議やプレゼンで、自分の意見やアイデアを
提案するのが得意なのですが、

意識の高い提案をしたことに満足して、
実行するまでには至らないという人が
案外と多いです。

大きな理想を掲げて、
その場をあっと言わせるような提案が
できるのは、素晴らしい能力ですが、

実現できない理想論ばかり語っていると
周りから「口だけの奴」と
煙たがられてしまいます。

ですので、何か新しい提案をする際は、
それが絵に描いた餅になってしまわぬよう
自分や部署の能力を冷静に見積り、

実現可能かどうかを検討してから、
提案するようにしましょう。

また、このタイプには
相手が反論できないような「正論」を
振りかざして
他人を非難する人が結構います。

たとえば、職場には
一生懸命仕事をして、会社に貢献したいと
思って働いている人がいる一方で、

給料をもらうために
与えられた最低限の仕事をすれば良いと
考えている人もいるわけですが、

そうした人に対しても
「仕事は一生懸命やるべき」という正論を
振りかざして、
自分の価値観を押し付けようとしたりします。

たしかに「仕事を一生懸命やる」のは
正論かもしれませんが、

価値観の押しつけは、
相手を不快な気分にさせ、
敵を増やすだけですので、
やめておいた方が無難です。

⑤仕事ができない人

職場で嫌われてしまう人には
性格的な問題ではなく、
能力的な問題で嫌われてしまう人も、
残念ながらいます。

たとえば、
他の人よりもミスが極端に多かったり、
作業があまりにも遅かったりする人は、

本人としては真面目に頑張っていても、
いつも周りに迷惑をかけることになるので、

だんだんイライラされて、
嫌われてしまうことが多いです。

もちろん、能力が劣っていても
周りの人や環境に恵まれて
嫌われずにやっていけるケースもありますが、

会社は営利団体なので、
お金をもらっているだけの仕事はしないと
その人が職場にいる意味がないため、

だんだん周りからの風当たりが
厳しくなるという現実があります。

ですので、
職場で周りから嫌われないためには、

最低限、人並みの仕事はできるようにする
ことが大切です。

もし努力して頑張っても
なかなか人並みに仕事ができないという方は

その仕事内容が
あなたに向いていない可能性があります。

そういう場合は、会社に配置転換を願い出て
職務の内容を変更してもらうのも手です。

今までやってきた仕事内容を変えるのは
勇気のいることですが、

部署異動によって
自分の能力が発揮できるようになり、

上手くやっていけるようになるケースは
珍しくありませんので、
よかったら検討してみてください。

まとめ

以上、
「職場でなぜか嫌われてしまう人の特徴」
について、

私のこれまでの人事業務の経験をもとに
書いてみました。

職場は仕事をしにいく場所なので
皆と仲良くする必要はありませんが、

周りにムダに敵を作ってしまうと、
日々ストレスが溜まりますし、
仕事にも支障が出てしまいますので、

こうした行動に思い当たる節のある方は
気をつけるようにしてみてください。