こんにちは。コミュテラスの西垣です。
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仕事で他社を訪問する際のマナーは、
まだ社会人経験の浅い方には
よく分からなくて難しいものですよね。
アポの取り方をはじめ、
相手先には何分前に着けば失礼がないか、
訪問先でカバンはどこに置いたら良いか、
また、名刺交換の正しいやり方や
受け取った相手の名刺の扱い方など
いろいろと気になることがありますよね。
他社訪問のマナーは
決して難しいものではありませんが、
マナーを知らずに行動してしまうと、
「常識のない人物」だと思われ、
その結果、相手に悪い印象を持たれて
仕事がスムーズに進められなくなってしまう
怖れがあります。
ですので、営業職の方はもちろん、
仕事で取引先を訪問する可能性のある方は
他社訪問のマナーを知って、
身に付けておく必要があります。
そこで、このページでは
「他社を訪問する際の基本マナー」について
解説しようと思います。
さっそく見ていきましょう。
アポイントを取る際のマナー
他社を訪問する際は、
事前にアポイント(予約)を取る
必要があります。
アポイントを取る際は、まず相手に
「訪問の目的」と「所要時間」を伝え、
訪問する日時を決めることになります。
訪問する日時は、
基本的には相手の都合に合わせます。
「訪問させていただきたい」という
お願いを聞いてもらうわけですから、
相手の都合を伺うという姿勢が大切です。
とはいえ、
「いつがよろしいでしょうか?」
「ご都合がよろしい日を仰ってください」
などと聞くのは、
好ましくありません。
これらの聞き方は、一見、相手の都合に
配慮しているように聞こえますが、
日程の候補を提示するのが
相手の負担になる場合があります。
したがって、
「何月何日の何時から何時」といった具合に
こちらから候補の日時を3~4つ提案し、
相手の都合が悪ければ、
別の日時を提示するようにした方が
話がスムーズに決まりやすくなります。
面会する場所は、
一般的には相手のオフィスになりますが、
相手の指示に従うようにしましょう。
尚、電話でアポイントを取った場合は、
日時を聞き間違えている可能性も
考えられますから、
アポイントの内容を
メールで相手に通知するようにしましょう。
また、アポイントの前日に、
「明日14時の打ち合わせの件、
よろしくお願いいたします」
などとメールを送るのも、
日時の勘違いを防ぐのに有効です。
到着時の注意点
ビジネスにおいて遅刻は厳禁です。
他社を訪問する際には
電車の遅延等が発生することも考慮し、
約束の20分前までには到着できるよう
時間に余裕を持って
出発するようにしましょう。
特に初めての訪問先の場合は、
道に迷うこともありますから、
早めに行って、
オフィスの場所を確かめておくのも
良いです。
最近はスマホで地図が調べられるので、
初めて行く場所でも
つい安心してしまいがちですが、
場所によっては、
地図アプリの表示が分かりづらかったり、
訪問先の会社が大きなビルの中の場合は
ビルの中で迷ってしまったりすることも
考えられます。
ですので、訪問先へ向かうのは
「早すぎるかな」と思うくらいで
ちょうど良いです。
とはいえ、早く到着したからと言って、
そのまま早く訪問してしまうのは
マナー違反です。
現地に早く着いていたとしても、
お手洗いを済ませたり、
身だしなみを整えたりして、
約束の時間の5分前になってから
訪問するようにしましょう。
また、コートなどの防寒具は、
訪問前に脱いで、裏返してたたみ、
手に持って建物に入るようにしましょう。
会議室・応接室でのマナー
会議室や応接室に案内されたら、
すすめられた席に座ります。
通常、訪問した際は
上座に案内されますので、
その場合は、遠慮せずに
上座に座って大丈夫です。
部屋まで案内してくれた人が
直接の担当者ではない場合、
座る場所を指定せずに
部屋を離れてしまうケースも
あるかもしれません。
その場合は、
立ったまま担当者が来るのを待つか、
とりあえず入口近くの下座に
浅く腰掛けておき、
担当者が来たらすぐに立って
挨拶(名刺交換)ができるよう
準備しておきましょう。
(※名刺交換の仕方は後ほど説明します)
カバンは椅子の横や足元の床に置き、
コートは折りたたんで
カバンの上に置くのがマナーです。
コート掛けをすすめられた場合は、
使わせてもらって構いませんが、
勝手に使ってはいけません。
面談は、予定の時間内で用件が終わるよう
ペース配分を考えて話すようにし、
予定の終了時刻が近づいてきたら、
訪問側が話を切り上げるようにしましょう。
終了時間前でも、
相手がソワソワした様子を見せ出したり、
チラチラと時計を見始めたら
時間を気にしているサインですから、
すみやかに話を切り上げるようにします。
話を切り上げる際は、
面談の要点や決定事項を確認し、
次の面談が必要な場合は、
この場で日程を決めてしまうと
スムーズです。
名刺交換のマナー
ビジネスにおける初対面の挨拶に
欠かせないのが「名刺交換」です。
名刺交換で大切なことは、
名刺の扱い方に心を配ることです。
名刺はビジネス上の「自分の分身」です。
ですので、相手の名刺はもちろん、
自分の名刺も丁寧に扱う姿勢が大切です。
したがって、汚れていたり、
端が折れ曲がっていたりする名刺を
相手に渡すのは当然NGです。
名刺は必ず専用の名刺入れに入れて、
常にキレイな状態の名刺を相手に渡せるよう
準備しておくことが大切です。
名刺交換では、
訪問した側から先に名刺を差し出します。
挨拶は目下の者から先のするのが常識で、
訪問される側の立場が上で、
訪問する側は立場が下という考え方に
なります。
ただし、状況によっては、
相手の方から先に名刺を差し出されてしまう
場合もあるかもしれません。
その場合は、名刺を差し出す順番に
こだわりすぎてしまうと
かえって不自然になってしまいますので、
「恐縮でございます」と言いながら
相手の名刺を丁寧に受け取り、
その後で「申し遅れ、失礼しました」と
言葉を添えて、
自分の名刺を差し出すようにしましょう。
相手が複数の場合は、
役職の高い人から順に交換していきます。
こちらの側が複数で、
たとえば上司と同行しているような
ケースでは、
まず上司が交換した後に、
自分が交換するようにします。
また、名刺交換は、
お互いに向き合って、立った状態で行うのが
基本です。
相手との間にテーブルがある場合は、
テーブル越しには行わず、
相手の正面に移動して行いしましょう。
名刺を差し出す際は、
まず名刺入れから名刺を取り出し、
相手の目を見ながら
「株式会社〇〇の鈴木健と申します」などと
会社名とフルネームを名乗り、
名刺を相手が読める向きにして、
相手の胸の高さに両手で差し出します。
相手が名刺を差し出してきたら、
「頂戴いたします」と言いながら
両手で胸の高さで受け取り、
「田中様ですね」などと
相手の名前を確認します。
もし名前の読み方が分からない場合は、
「何とお読みすればよろしいのでしょうか」
と必ずその場で確認するようにしましょう。
尚、相手の名刺を持ったまま話をする時は、
両手で持ち続けるようにし、
胸の内より下げないよう気をつけましょう。
そして、名刺交換をした後、
そのまま面談に入る場合は、
受け取った名刺はすぐにしまわず、
名刺入れの上に乗せて、
テーブルの上に置くようにします。
相手が複数の場合は、
役職が一番上の方の名刺を
名刺入れの上に乗せて、
他の方の名刺は
直接テーブルの上に置きます。
この時、座席順に合わせて
名刺を並べて置くようにすると、
相手方の顔と名前が一致するので、
万が一忘れてしまった時でも安心です。
面談後のマナー
面談終了後は、
相手に時間を作って会っていただいたことの
お礼を述べて、
丁寧に挨拶をしてから退室します。
相手がエントランスまで
見送ってくれそうな雰囲気の場合は、
エレベーターの前などで
「こちらで結構です」と申し出るのも
配慮の一つです。
建物を出るまでは
誰に見られているか分からないので、
立ち居振る舞いには十分に注意し、
最後に受付の方に挨拶をして
外に出ます。
コートや手袋は、
建物を出てから着用するのがマナーです。
会社に戻ったら、面談の内容や決定事項を
上司にすみやかに報告し、
資料や見積書の送付など、面談中に
相手から依頼された仕事があった場合は、
迅速に対応するようにしましょう。
以上が、ビジネスで他社を訪問する際の
基本的なマナーとなります。
ご参考にしていただければ幸いです。