足のしぐさで相手の心の状態が分かる?

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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私たち人間が心の中で抱いている感情は
体のいろいろなしぐさや動きに
無意識に表れています。

体の中でも「足」は、手や腕などと同様、
その人のその時々の心理状態が
表れやすい場所の一つです。

そこで、このページでは
人間の「足」のポーズや動きに注目し、

普段なかなか気づかれずに見落としがちな
足のしぐさに隠された心理について
お話ししてみようと思います。

さっそく見ていきましょう。

座った足の開き方で心理が分かる

椅子やベンチなどに座っている時の
足の開き具合を見れば、

その人の大まかな心理状態を
読み取ることができます。

以下にご紹介する3つのしぐさは、
経験的に何となく分かっている方も
多いと思いますが、

どれも行動心理学では
よく知られる基本的なしぐさですので
確認しておきましょう。

足を大きく広げて座る

足を大きく開いて座るしぐさには
自分のテリトリーを広げようとする意思や
虚勢を張ろうとする心理が隠されています。

電車の座席やベンチなどで
男性によく見られるしぐさです。

足を少し開いて座る

膝と膝の間に少し隙間ができる程度に
足を開いて座っているのは
心の緩みや安心を意味しています。

相手が少し足を開いて座っているなら
リラックスしているサインで、
あなたに対して心を開いている心理が
窺えます。

女性の場合、人前で足を開いて座る人は
少ないですが、心を許した男性の前だと
自然と足が緩み、開きがちになります。

足を閉じて座る

膝と膝をぴったりとくっつけて
足を閉じて座るしぐさには
緊張や警戒の心理が隠されています。

面接などの緊張する場面や、
女性が初対面の男性と二人きりで話す場面で
よく見られます。

私は長年、企業の人事部で
採用の業務も担当していましたので、

こういった膝と膝をぴったりとくっつけて
足を閉じて座っている応募者の方には
何人もお会いしてきました。

相手がこのしぐさをしている場合は、
こちらに心を許しておらず
警戒している心理状態が窺えますので、

最初から堅苦しい質問はせず、
まずは当たり障りのない世間話をして
リラックスできる雰囲気を作るようにすると

面接用のお決まりのフレーズではなく、
本音の希望条件や転職理由などを
話をしてくれることが多かったです。

尚、足をぴったり閉じて座った状態で
手を膝に当てるしぐさには

「この場から早く立ち去りたい」という
強い思いが隠されています。

不安や緊張を感じて居心地が悪い時や、
この後に予定があって急いでいる時、

また、会話の内容がつまらなくて
早く話を切り上げたい時などに
よく見られるしぐさですので

相手にこのようなしぐさが見られた場合は
注意して接するようにしましょう。

座った足の形を見れば性格が分かる?

私たち人間には、無意識の内に
楽な姿勢を取ろうとする習性があります。

同じ姿勢でいるのに疲れて
足を組み替えたりするなどして
他のの姿勢になることも当然ありますが、

その人にとって最も楽に感じる
ベースとなる姿勢は大抵決まっています。

アメリカで行われた
行動心理学の研究によると、

人が座っている時に
無意識にしている足のポーズと
その人の性格傾向には

ある一定の関連性があることが
明らかになっています。

その研究は、アメリカ人の
白人女性1,000人を対象に行われた実験に
よるものなので

女性に限られた情報で、
しかも我々日本人とは文化的・人種的な
相違が見られるかもしれませんが、

参考になるところも多いと思いますので
ご紹介しておきます。

膝をつけて足をハの字の形にする

両膝をくっつけて
足を「ハの字」の形にして座る女性は、

困難を乗り越えるために努力したり
成功したいと願う達成意欲が高く、
向上心や上昇志向が強い傾向があります。

足をふくらはぎ付近でクロスさせる

ふくらはぎの付近で
足をクロスさせて座る女性は、

困っている人を助けたい、保護したい、
同情したいと思う養育欲求が強い性格で、
世話好きな人が多いです。

足を足首の付近でクロスさせる

ふくらはぎよりも下の足首の付近で
足をクロスさせて座る女性は、

優秀な人に従いたい、仕えたい
協力したいと考える
服従的な性格傾向を持つ人が多いです。

膝を開いて足を逆ハの字の形にする

膝と膝の間に隙間を開けて
足首だけをくっつける「逆ハの字」の形を
作って座る女性は、

男性に対して積極的な性格傾向が見られると
されています。

立ち方を見て心理を読み取る

座っている時だけでなく、
立っている時の足のしぐさにも
その人の心理状態が表れています。

足を広げて立つ

両足を広げて堂々と立つしぐさは
男性に多く見られ、
強さの誇示を意味しています。

権威のある男性や、
自分を強く見せたいと思っている場面で
よく見られるしぐさで、

両手を腰に当て、肘を張るしぐさを
同時にすることも多いです。

足を閉じて立つ

足を閉じて直立するしぐさは
秩序を重んじ、従順であることの表れで、
自分より地位が高い人の前で
よく見られます。

接客業の人にも多く見られるしぐさで、
お客様に誠意を示したい時などに
よく見られます。

つま先が相手と違う方向を向いている

立って会話をしている時に
足のつま先が相手と違う方を向いている時は

「話がつまらない」「興味がない」など
会話が退屈で話を切り上げたいという意思が
隠されている可能性があります。

作り笑いを浮かべて
愛想よく対応されていると気づきにくく、
見逃してしまいやすいので
気をつけましょう。

足をクロスさせて立つしぐさ

足をクロスさせて立つしぐさは
快適さを表していて、
自分に自信が持てている時によく現れます。

足をクロスさせて立つと重心が取りづらく、
グラグラしてしまいますが、

バランスが不安定な姿勢でも
気にならないくらい安心感を感じる場面や、
自信家の人によく見られるしぐさです。

親密な感情を表している足の動き

私たち人間は、好きなものに近づき、
嫌いなものからは距離を置きたがる習性を
持っています。

この習性は男女の恋愛関係において
足のしぐさにも表れることがありますので、
相手の気持ちを読み取るのに役立ちます。

模倣行動

座っている足の形が、
鏡で映したように相手とそっくり同じ形に
なることを指します。

好きな人の模倣をすることで
心理的な心地よさを感じるためと考えられ、

相手に好意や愛情を抱いている時に
よく表れる行動です。

足が触れ合う

恋人同士は気分が高まると
お互いの足と足を触れ合わせたりすることが
あります。

喫茶店のテーブルの下などで
こうした足を接触させるしぐさをするのは
「愛しい人に触れたい」という欲求の
強い表れとされ、

性的欲求の高まりから
このしぐさが現れることもあります。

足をブラブラさせる

組んだ足をブラブラ動かすしぐさは
好きな相手と一緒にいる心地よさを表し、
愛情を表すしぐさの一つとされています。

ただし、足をブラブラさせるしぐさは
「飽きた」「つまらない」など
退屈な気分の時にも現れるので、

相手の表情やその他のしぐさなどと併せて
総合的に判断するようにしましょう。

足の動きの変化に注目する

足のポーズや動きが
どのタイミングで変化したかによって、
相手の不快感情を読み取れたりもします。

足を頻繁に組み替える

座って会話をしている相手が
一度足を組んだ後に
何度も頻繁に組み替えたりしている時は、

イライラしていたり、
ソワソワして落ち着かない心の状態を
表しています。

相手がこのようなしぐさを見せたら、
何に対して不快な感情を抱いているのか
注意して見極める必要があります。

組んだ足のつま先が上を向く

座って会話をしていて、
相手の組んだ足のつま先が
突然上を向くようなことがあったら、

その直前に語られたあなたの発言や
質問などに対して、相手が不快な感情を
抱いた可能性が高いです。

聞かれたくないことを質問された時や、
自分にとって不都合になることを
打ち明けるよう強要された時、

相手に嫌なことを言われたりした時などに
よく現れるしぐさです。

つま先を立てて足を組む

椅子に座っている相手が
つま先を立てて
足首のあたりで足を組み出したら、

あなたの会話の内容に不安を感じている
可能性があります。

問題意識が芽生えたり、
相手の言動に不安を感じて困った時などに
よく見られるしぐさです。

足首を椅子の脚に引っ掛ける

座って会話をしている途中で、
相手が自分の足首を椅子の脚に引っ掛けて
固定するようなしぐさを見せたら、

その人は不安や不快な感情を抱いている
可能性が高いです。

ケンカや怒られている場面などで
よく見られるしぐさです。

貧乏ゆすり

貧乏ゆすりは、イライラや焦りなど
不快感情の表れとされたり、

嘘がバレないか不安を感じているとか
後ろめたい気分になっている証拠などと
いろんな解釈をされたりしますが、

単に貧乏ゆすりが癖になっている人も
結構多いです。

そのため、相手の癖を把握して、
変化のタイミングを見ることが大切です。

たとえば、
それまでずっと貧乏ゆすりをしていた人が
突然その動きを止めた場合には

あなたが語った内容に脅威やストレスを
感じている可能性がありますし、

逆に、普段は貧乏ゆすりをしない人が
急に貧乏ゆすりをし始めたら、
何かに焦りを感じているのかもしれません。

特に、動いていた足が急に止まるのは
聞かれたくないことを聞かれて
脅威に感じて身を固めている証拠とも
考えられますので、

相手が急に貧乏ゆすりを止めて
真剣に会話をし始めた時は、

会話の内容を注意深く聞くようにした方が
良いかもしれません。

ですので、
相手が貧乏ゆすりをしているからといって
「嘘をついている証拠」などと
短絡的に解釈するのではなく、

しぐさの変化が生じるタイミングを
見逃さないことが大切です。

 

以上、「足のしぐさが表す心理」について
いろいろとお話ししてまいりましたが、
いかがでしたでしょうか?

足はその人の心理状態や性格傾向を
とてもよく表していることが
お分かりいただけたのではないかと思います。

相手の気持ちを読み取って
より円滑なコミュニケーションを取るための
お役に立てていただければ幸いです。