他人の目はなぜ気になる?その理由とオススメの対処法

こんにちは。コミュテラスの西垣です。

この記事を書いている西垣の略歴
  • 大手・中小・外資系企業で人事歴20年
  • 5つのコミュニケーション資格を所持
  • 現在はコーチ・コンサルタント業に従事

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今日は
「他人の目が気になるのはなぜか?」
というテーマで
お話ししていこうと思います。

学校や職場、近所付き合いなど
日常生活の様々な場面で
他人の目が気になることってありますよね。

人目を気にすることは
別に悪いことではありませんが、

あまりにも度が過ぎると
自分の思い通りに行動できなくて
ストレスを溜めたり、

窮屈な状況に息が詰まったり、
神経をすり減らして
疲れてしまったりします。

そこで、このページでは

人はどうして他人の目が気になるのか?

そして、

人目を気にし過ぎないようにするには
どうしたら良いか?

について考えてみたいと思います。

一緒に見ていきましょう。

どうして他人の目が気になるのか?

ヒトは狩猟採集をしていた時代から
集団を形成して生活を営む社会的動物で、

現代でも人間は
国や地域、家族、学校、職場など
いろんな集団に所属しながら生きています。

もちろん集団生活を営む動物は
人間だけではありません。

哺乳類に限らず、鳥や魚、昆虫などにも
群れをつくって生活をする生き物は
たくさんいます。

これらの生物が集団生活をするのには
様々な理由が考えられますが、

・外敵から身を守るのに役立つ
・食糧の確保が効率的になる

などのメリットがあるからだと
考えられています。

つまり、群れで生活をするのは
安全性を高めて生き残っていく上で
極めて重要で、

そういった動物が集団から外れることは
死を意味することになります。

現代の人間の場合は、
集団から外れたからと言って
それがすぐ死に直結するわけでは
ありませんが、

安心できる居場所を求めて、
集団に所属したいという欲求が
本能的に備わっています。

そのため、
人は集団から排除されることに
強い恐怖心を感じ、

仲間から疎外されないよう
周りの評価に敏感になり、
他人の視線が気になるというわけです。

周りの目が気になるのは当たり前のこと

このように人間には
集団内に安心できる居場所を求める
本能的な欲求があるため、

他人の目が気になるというのは
至極当然のことと言えます。

ですので、

「人から嫌われたくない」とか、
「人から良く思われたい」などと思って

周りの人達の視線が気になるのは
悪いことではありません。

もっとも、集団への所属欲求が
強く出すぎてしまうと

他人の悪口を言ったり
特定の人をいじめたりと、

集団内での自分の立場を守るために
ネガティブな行動をとる人も
中にはいたりします。

ですが、おそらくあなたは
そういうタイプでは無いでしょうし、

周りの目が気になるということは
それによって自分の行動を
正しく律することができたり、

他人を気遣うことができたりと
ポジティブな面もありますから、

必ずしも
他人の目が気にならないようになる必要は
無いのではないかと思います。

よく自己啓発の書籍や
成功した実業家が著した本などに

「周りを気にするな!」とか
「自分が正しいと思う道を進め!」などと
書かれていたりすることがありますが、

人の性格って、
根本的な部分はそんなに簡単には
変わらないと思います。

もちろん、成功した人の本を読んで
ポジティブな影響を受けるのは
とても良いことだと思いますが、

それを読んで
「周りを気にしているようじゃダメだ」と
無理に自分の性格を変えようとしたり、

「このままでは成功できない」と
強迫観念にかられて
焦ったりしては意味がありません。

それよりは、
「今のままで良いんだ」
自分自身を認めてあげることも
大切だと思います。

人目が気になりすぎる時の対処法

ただし、そうは言っても、

人によっては
他人の目があまりにも気になり過ぎて

自分の思うように行動ができず
ストレスを溜めてしまってしたり、

息が詰まるような窮屈な状況に
疲れてしまっている方も
いらっしゃるかもしれません。

こういった精神状態になってしまうと
穏やかな日常生活を送るのにも
支障をきたしてしまいますから

少しでもストレスを軽くするような
対策をした方が良いと思います。

そこで、私がおすすめしたいのは
以下の2つの方法です。

所属場所を複数持つ

先ほどから説明してきました通り、

他人の目が気になる根本の原因には、
「集団内に居場所が欲しい」と思う
人間の本能的な欲求があります。

現代に生きる人間は
集団から排除されたからと言って
それで死んでしまうわけではありませんが、

太古の昔から受け継がれてきた
社会的動物に特有の「所属欲求」という
本能的な欲求によって

集団から疎外されることに
潜在的に強い恐怖を感じるように
なっていて、

そのために他者の視線が
過剰に気になってしまうのです。

したがって、所属欲求が満たされれば
恐怖を感じることがなくなり、
他人の目はさほど気にならなくなります。

そのためには、たとえば職場など
所属している集団の中に
親しくなれそうな人を見つけて

安心できる居場所を作ることも
一つの方法ですが、

趣味のサークルなど
職場以外の集団で居場所を見つけて
所属欲求を満たすのも良い方法です。

最近はSNSなど
従来までとは異なる情報空間の「場」で
自分の居場所を見つけることも
できますから、

そういったものを利用して
日頃から自分の所属欲求を満たすように
することで

過度に人目が気になってしまう状態は
だいぶ緩和されるはずです。

自分を俯瞰して見る

周りの人の視線が気になるのは
実は単なる「妄想」である場合が
ほとんどです。

かなりの有名人でも限り、
人は周りからそんなに注目されていません。

あなた自身も、普段の生活の中で
誰かのことを注目して見たりすることは
あまり無いのではないでしょうか?

よほど目立つ格好や言動をしていなければ
視界に入っていたとしても
意識して見たりはしませんよね。

ですので、周りの人から
自分の行動を全部見られているように
感じてしまったりするのは

ちょっと自意識過剰になっている
可能性が高いです。

こういう場合には
自分を俯瞰して見ることを
おすすめします。

具体的にどうしたら良いかと言うと、

いま自分が見ている視点を
頭の後ろ斜め上あたりに動かして

自分の姿を含めて
周りの世界を眺めるようにします。

そうすることで
その場に置かれた自分自身の状況を
冷静に見ることができます。

これは心理学で「メタ認知」と呼ばれ、
自分自身を高次(メタ)の視点から
客観的に見ることによって、

冷静な判断や行動ができるようになる
というものです。

このようにして
自分自身を俯瞰して見ることができれば

自分が思っているほど
周りの人は自分に注目していないことに
気づけますし、

ましてや、周りの人から
自分の行動を全部見られているなどと
思ってしまうのは

単なる「妄想」でしかないことが
理解できると思います。

他人の視線が気になり過ぎてお困りの方は
ぜひお試しいただければと思います。