- 転職回数が多いと、やっぱり不利かな?
- 転職回数をごまかしたらバレるかな?
- どんな時にバレるかな?
- バレる可能性はどのくらいあるかな?
こういった悩みや疑問に答えます。
①転職回数が多いと、やっぱり不利?
②転職回数をごまかすと本当にバレる?
③どんな時にバレる可能性があるか?
この記事にたどり着いて
お読みいただいているということは、
あなたは過去に転職した回数が多くて、
その回数をごまかして
転職活動をすることはできないか?
と考えていらっしゃる方だと思います。
ですが、この種の情報って、
インターネットで検索しても
あまり正確な情報が出てこないんですよね。
大抵のサイトでは、
「社会保険の手続きで100%バレるから、
やめましょう」
などと書かれていたりすると思います。
しかし、こうしたサイトの大半は、
実際に企業の人事部で入社手続きの業務を
したことのない人が書いていて、
単に「ごまかすのは良くない!」という
結論ありきで、
ろくに採用や入社手続きの実情も知らずに、
ただキレイゴトを言っているに
過ぎなかったりします。
あなたが本当に知りたいのは
転職回数をごまして
バレるリスクはどのくらいあるか?
ということですよね。
もちろん転職回数をごまかすのは
良くないことですし、
できればやらない方が良いです。
ただ、人にはそれぞれ事情があって、
たとえば、若い頃に運悪く
ブラック企業に連続して入社してしまって
2~3ヶ月での退職を繰り返し、
結果的に短期間の職歴が複数あるという方も
いらっしゃると思います。
そうした方は、過去の職歴を
履歴書に正直に正確に書いてしまうと
毎回、書類選考で門前払いされて、
いつまで経ってもなかなか就職できず、
ずっと苦労することになります。
そこで、このページでは、
こうしたことで苦労されている方のために
- 転職回数をごまかすとバレるのか?
- どんな時にバレる可能性があるか?
について、
私の20年以上の人事経験を踏まえて、
正確な情報をお伝えしようと思います。
転職回数が多いと、やっぱり不利?
「転職回数をごまかすとバレるのか?」
という話を始める前に
まずそもそもの話として、
転職回数が多いと
そんなに不利になるでしょうか?
私が計3社で20年以上
人事に携わってきた経験から申し上げると、
やはり転職回数が多いと、
選考上、不利になることが多いです。
転職面接の質問は面接官の意図を汲んで
答えようのページでも言いましたが、
人事担当者が最も避けたいのは、
せっかく採用した人が
すぐに辞めてしまうことです。
ですので、転職回数が多い応募者は
「一つの会社で長く働けない人」と思われて
書類選考で落とされやすく、
面接で自分をアピールする機会すら
なかなか得るのが難しかったりします。
また、運良く書類選考を通過したとしても、
面接官は当然、転職回数の多さを
気にしていますから、
その理由をしっかり説明して
採用担当者を納得させることができないと
内定を勝ち取ることはできません。
つまり、転職回数が多いと
それだけで門前払いされてしまう可能性が
高いですし、
面接に進めたとしても
マイナスの印象からのスタートになるので
いずれにせよ不利であることは否めません。
もっとも、これはあくまでも一般論で、
一口に「転職回数が多い」と言っても、
その受け止め方は、募集している会社や
職種によって違いがあります。
たとえば、外資系企業は
転職回数の多さには比較的寛容です。
日本に比べて欧米では、労働者が
より良い待遇やキャリアアップを求めて
転職するのが一般的なので
外資系企業では、日本国内の法人でも
社員の大半が中途採用だったりしますし、
人材を育てるというよりは、
ポジション毎にその職種に適した即戦力を
その都度採用する傾向があるため
それほど転職回数を気にしない会社が
多かったりします。
とはいえ、外資系企業であっても、
あまりに転職回数が多ければ
敬遠されますし、
よほど素晴らしい経歴でない限りは、
少なくとも転職回数の多さが
プラスに働くことはまずありません。
もちろん、転職回数が多いこと自体は
必ずしも悪いことではありません。
いろいろな会社で
様々な業務を経験しているわけですから
一社しか勤務経験の無い人に比べて
経験値や柔軟性が高く、
視野の広い人物である可能性がありますし、
何度も転職できているということは、
それだけスキルや実力を
認められてきたことの証でもあります。
ですが、先ほども言いました通り、
人事担当者にとって最も避けたいのは
時間やお金をかけて慎重に選考して
ようやく採用した人が
すぐに辞めてしまうことです。
ですので、そうした危険性の高い
転職回数の多い応募者は
どうしても選考から外されがちになります。
大まかな目安として、
30代で3回以上、40代で4回以上
転職をしていると、
「転職回数が多いな」と思われて
書類選考が通りづらくなりますし、
運良く面接に進めても、
その点を面接官に納得してもらえないと
内定を得るのは難しくなります。
転職回数をごまかすと本当にバレる?
このように、転職回数が多いと
選考上マイナスに働く可能性が高いです。
そう聞いてしまうと、
「転職回数をごませないかな?」と
考えたくなりますよね。
特に中途採用は採用人数が少なく
狭き門ですから、
少しでも不利になる要因を減らして
選考に臨みたいと考えるのは
人情だと思います。
もちろん、履歴書や職歴書に
過去の転職回数をごまかして書いて
提出することは
応募書類の虚偽記載になりますから、
やってはいけないことです。
ですが、このページをお読みの方は
そんなキレイゴトを
聞きたいわけではないでしょうから、
この記事では
虚偽記載をすることの是非はさておき、
転職回数をごまかすとバレるのか?
バレないのか?
という点について
3つの企業で人事を20年経験した
私の率直な見解を述べたいと思います。
結論から言いますと、
履歴書に転職回数をごまかして書いても
バレる可能性は非常に低いです。
もちろん、バレる可能性は
ゼロではありませんが、
選考中や、内定後・入社後に
過去の転職歴が発覚して
大変な目に遭う可能性はかなり低いです。
というのも、そもそも採用側は
応募者が転職歴をごまかしていることを
疑っていないからです。
応募者の側からすれば
もし履歴書を虚偽記載して提出したら
バレないかビクビクすると思いますが、
採用側は提出された履歴書や職歴書の
内容が正しいことを前提に選考し、
その応募者がどんな人物で
いかに会社や募集職種に貢献できるかを
判断するのが目的なので、
「履歴書の記載に嘘があるのでは?」と
端から疑っているわけではありません。
つまり、あなたが気になっているほど
採用側はそのことを疑っていないので
バレる可能性が低いというわけです。
もちろん、面接で職歴について質問して
「なんか辻褄が合わないな」と
面接官が感じたら、
転職回数に疑念を抱かれることも
あるかもしれませんが、
最終面接でもない限り、
わざわざ一候補者のバックグラウンドを
調査することはありませんので、
そうした「怪しい」と思われた候補者は
単にその後の選考から外されるだけで、
虚偽記載が発覚することはありません。
また、同じ理由で、
過去の職歴に疑念を持たれている応募者が
最終面接まで残ったり、
内定を勝ち取って
入社に至ることはあり得ません。
したがって、採用側に疑念を抱かれて
調べられることもなく、
履歴書に過去の転職回数をごまかして
書いたとしても
発覚する可能性は非常に低いです。
とはいえ、先ほども申し上げた通り、
転職回数がバレる可能性は
まったくのゼロというわけではありません。
たとえば、最近はあまり多くありませんが、
内定時に「前職調査」をされて
そこで発覚するケースも無くはないです。
また、インターネットで調べると
「入社後の社会保険の手続きでバレる」と
よく書かれていたりしますよね。
これについても、
実際にバレることはほぼ無いですが、
たしかにゼロとは言い切れません。
では、具体的に、どんな時に
どういう状況で転職回数がバレる可能性が
あるのでしょうか?
どんな時にバレる可能性があるか?
転職回数がバレる可能性として
一般的によく挙げられるのは
次の4つのケースです。
雇用保険被保険者証
転職先で入社手続きをする際には、
雇用保険の加入手続きのために
「雇用保険被保険者証」の提出が
求められます。
雇用保険被保険者証には
前職の事業所名や資格取得年月日等が
記載されているので、
履歴書に前職の職歴を偽って記載した場合は
嘘がバレる可能性があります。
ですが、雇用保険被保険者証には
前職より前の情報は記載されていません。
したがって、雇用保険の加入手続きで
過去の転職回数がバレることはありません。
源泉徴収票
同じく入社手続きをする際に、
前職での「源泉徴収票」の
提出を求められる場合があります。
これは、その年の12月に年末調整を行う際に
前職の所得の分も含めて
計算を行うためです。
ですので、転職した年に
職歴が無い人は関係ありませんが、
例えば「先月末まで働いていた」などと
前職の退職日などを偽って
履歴書に記載している場合は
源泉徴収票に書かれている情報から
嘘がバレる可能性があります。
但し、源泉徴収票はあくまで
その年の入社以前までの
所得額を確認するためのものですので、
源泉徴収票を提出することで
前年以前に勤務していた
職歴や転職回数がバレることはありません。
年金手帳
これも入社手続きでのことですが、
厚生年金に加入するために
「年金手帳」の提出を求められます。
大抵の入社手続きの担当者は
手続きに必要な基礎年金番号を
確認するだけですが、
年金手帳の後ろの方には
その人の国民年金や厚生年金の加入記録を
記載する欄があるので
そこに記載されている加入履歴と
履歴書に書いた過去の職歴を照合されると
嘘がバレる可能性があります。
ですので、履歴書に職歴を記入する際は、
年金手帳に記載されている年金の加入履歴と
齟齬が無いよう注意する必要があります。
では、いま手元にある年金手帳に
自分の過去の年金加入履歴が
すべて正確に記載されてしまっていて、
どうしてもその年金の加入履歴を隠して
転職活動を行いたい場合は
どうしたら良いのでしょうか?
実は、少し裏技的な方法にはなりますが、
転職先に年金の加入履歴を知られずに
入社手続きをしてもらう方法は
無いわけではありません。
それは「基礎年金番号通知書」を
発行してもらうという方法です。
まだご存知ない方も多いと思いますが、
年金手帳の制度は
令和4年4月1日から廃止されていて、
現在では代わりに基礎年金番号通知書が
発行されることになっています。
基礎年金番号通知書には、
・基礎年金番号
・氏名
・生年月日
しか記載されていませんから、
年金手帳を紛失したなどとして
区役所や年金事務所で
基礎年金番号通知書を発行してもらえば
転職先に年金手帳を提出せずに
入社手続きをしてもらうことができます。
また、現在の社会保険手続きでは、
個人番号(マイナンバー)で届出をすれば
年金手帳または基礎年金番号通知書の確認は
不要とされているので、
それらの書類の提出を求められないことも
少なくありません。
ですので、少なくとも現在では
入社手続きで年金手帳を提出して
職歴や転職回数がバレる心配はありません。
前職調査・リファレンスチェック
最近は個人情報保護法の関係で
あまり行われなくなりましたが、
企業が中途採用をする際に
「前職調査」を行うことがあります。
前職調査とは、企業が
応募者の経歴を調べることを指し、
前職での勤務態度や業務遂行能力、
人柄などを確認するために行われます。
ですので、もし履歴書に
前職での職務内容や退職理由・離職日などを
偽って記載していると
前職調査をされることで
嘘がバレてしまう可能性があります。
とはいえ、前職調査で調べられるのは
あくまで前職のことですので、
それより前の過去の転職回数まで
知られてしまうことはありませんし、
現在は個人情報保護法により
応募者の同意を得ずに前職調査を行うことは
できませんので、
本人の知らぬ間に前職調査をされ、
それによって過去の転職回数がバレる心配は
ありません。
尚、前職調査と似たものに
「リファレンスチェック」という調査が
あります。
リファレンスチェックとは、
応募者のことをよく知る人物に
応募者の人となりや仕事への姿勢などを
問い合わせる調査のことで、
外資系企業などでよく行われる調査です。
リファレンスチェックのヒアリング対象は
応募者のことをよく知る
前職の上司や同僚などが一般的ですが、
その際は、応募者が応募先企業に
ヒアリング対象者を紹介するカタチで
聞き取りをしてもらうのが通常です。
そのため「誰に聞かれるのか分からない」
といった心配はないですし、
不都合なことを言わなそうな人物を選んで
企業に紹介すれば良いので
リファレンスチェックで何か問題が発覚して
問題が起こる心配はまず無いと思われます。
まとめ
以上、
転職回数をごまかすと本当にバレるのか?
をテーマに、
私のこれまでの経験を踏まえて
書いてまいりました。
結論としては、
前職の職歴についてはバレる可能性があるが
それ以前の過去の転職回数までバレることは
まず無い
ということでした。
もちろん、転職回数をごまかして
転職活動をするのは良くないことですし、
できればやらない方が良いです。
ただ、人にはそれぞれ事情があって、
過去に何度も転職を繰り返して
結果的に履歴書を汚してしまったけれど、
今から一念発起して
再就職して頑張りたいという方も
いらっしゃると思います。
そういう方は、過去の職歴を
履歴書に正直に正確に書いてしまうと
毎回、書類選考で門前払いされて、
いつまで経ってもなかなか就職できず、
ずっと苦労することになりますから、
ある程度は「嘘も方便」ということで、
この記事の情報を参考にして
再出発していただければと思います。
この記事があなたの人生の再スタートの
お役に立てれば幸いです。
尚、中途採用への応募は
転職エージェントを利用すると、
効果的に活動することができます。
私は転職者としても、
採用側の人事担当者としても
利用した経験がありますが、
とても便利なサービスだなと感じました。
転職エージェントについては
こちらのページで詳しく説明していますので
よかったら参考にしてみてください。